わざわざ4日もかけ、中国や韓国に立ち寄ることもなく、日本だけを訪問してトンボ帰りしたトランプ国賓訪日の目的は何だったのか。
ゴルフから始まって、大相撲観戦、炉端焼き夕食など、まるで観光に来たのではないかと野党は批判する。
もちろん、そうではない。
トランプが観光だけで日本に来るはずがない。
令和になってはじめての国賓として新天皇に謁見し、そして日米首脳会談を行うことが目的だ。
しかし、象徴天皇への謁見は儀礼的なものであり、安倍首相との会談も、すべて参院選後に先送りすることを合意しただけの中身の無いものだった。
今度のトランプ大統領の訪日の本当の目的は一体何だったのだろう。
その事を、最後の最後で見事に教えてくれた。
日本を離れる直前にトランプ大統領が訪れた場所はどこか。
それは、やがて空母に改修される自衛隊の護衛艦「かが」の艦上であり、米軍強襲揚陸艦「ワスプ」の艦上である。
いずれも安倍首相を従えている。
そして、そこでトランプ大統領は自衛隊や米兵の前でこう演説をぶった。
いまや日米同盟は最強であり、米国からのF35機の大量購入は、日米の安全保障をさらに強めるものだと。
安倍首相を脇に立たせてそう演説したトランプ大統領の姿を見て、これこそが今度のトランプ国賓訪日の隠された本当の目的だったと確信した。
もはや日本は引き返す事が出来ないほど米軍に支配されようとしている。
日本の自衛隊は米軍の指揮下に置かれ、自衛隊は使いこなせん高額な装備をどんどんと米国に買わされ、そして末永く米国と中国の覇権争いの最先端に立たされることになる。
そして、誰一人、その深刻さに気づくことなく、日米同盟強化の方向に流されていく。
いや、知っていても、もうどうにもならないと、あきらめているのだ。
事態は深刻である。
はたして国民はどこまでそのことに気づいているだろう。
誰かがその流れを変えなくてはいけない。
いまこそオリーブの木を成功させてこの国の政治の中に、憲法9条を国是とすべきだと訴える政党、政治家を輩出しなければいけないのである(了)
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