米朝首脳会談の失敗を見た安倍首相は、次は私が金正恩委員長と首脳会談する番だと繰り返している。
私はこの発言は、「ウソ」ではなく、「おまじない」だと皮肉を込めて切り捨てた。
あり得ないことをひたすら念じるのは、嘘ではなく、念仏の領域だからだ。
それにしても、このタイミングで、ここまで北朝鮮に酷評され、それでも安倍首相は日朝首脳会談が出来ると本気で思っているのだろうか。
そう思わざるを得ないほど北朝鮮は安倍外交を酷評した。
すなわち、北朝鮮の労働新聞はきのう3月8日付の論評で、合意を得られずに終わった米朝首脳会談について、はじめてまともに言及したらしい。
きょう3月9日の各紙が小さく報じている。
労働新聞は、米朝首脳会談が成功裏に行われる事を願っていた内外は、予想外に合意文なしに終わった事に失望し、その責任は米国にあると一様に主張していると、論じているという。
しかし、トランプ大統領の批判は避けたという。
まさしくこれが北朝鮮の本音だ。
そしてその後で、労働新聞はもう一つの本音を語っている。
すなわち、皆が残念に思ってため息をついている中で、唯一日本の反動層だけは、期待したうれしいニュースに接したように、拍手して憎らしくふるまっていると酷評しているのだ。
そして拉致問題に触れ、安倍首相らが日本人拉致問題の解決への協力を米国に要請したことを、「招かざる客の日本が朝米間に割り込んで、朝鮮半島と地域の平和を論じる事が出来ない憐れな境遇を免れようと邪魔している」と日本を批判したというのだ。
これはものすごい安倍外交批判だ。
こまで言われてもなお安倍首相は首脳会談しようとしているのだろうか。
首脳会談ができると思っているのか。
そうだとしたら本物のおまじないだ。
拉致被害者家族会は、この北朝鮮の安倍首相批判をどういう思いで聞いただろうか(了)
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