この見出しだけでは意味が分からないだろうから、まず初めに、事の経緯を説明したい。
東京都の小金井市議会が、普天間の代替施設の候補地を沖縄以外の全国すべての自治体とすべきである事を盛り込んだ辺野古建設中止の陳情を共産党も含めいったん可決した。
しかし、それを国に提案する段階で、それを認めると米軍基地そのものを賛成を認める事につながりかねないと、共産党が賛成を撤回し、けっきょく、陳情に基づく意見書の提案は見送られる事になった。
この共産党の「こころがわり」について、きょう10月18日の東京新聞が「こちら特報部」で大きく取り上げた。
そもそも陳情を行ったのは「沖縄の基地を引き取る会・首都圏ネットワーク」という市民団体のメンバーの一人が行ったものだという。
その目的は、まずは沖縄の痛みや日米安保の現実について本土の人たちが理解して、国民的議論を起こすべきだというものだ。
そこまではいいい。
しかし、議論の行きつく先は、喜んで受け入れる自治体などあるはずがないから、高橋哲哉教授の言うように、日本には米軍基地を受け入れる場所はない、つまり日米安保の在り方を見直すしかないという結論になる。
そうである以上、そんな無駄なことをするよりも、日米安保の是非に結論を出すべきなのだ。
そしてその時は待ったなしに来ている。
私が驚いたのは、東京新聞の記事の中で、元シールズ代表が語っていた次の言葉だ。
「防衛のために米軍が必要なのだというなら、全国の自治体が負担を分かち合うのは当然。何度も選挙を通じて辺野古ノーという沖縄の民意が示されている中で、政府は強行してくる。その中で、安保反対を主張しているだけでは現実的な不平等解決につながらない」
的外れの意見だ。
安保反対を本気で言ってこなかったから沖縄の基地はなくならないのだ。
そして安保反対を本気で言ってこなかったから、いまでは横田をはじめ全国が沖縄のようになりつつあるのだ。
米軍基地は日本のどこにも要らない。
共産党の「こころがわり」こそ正しいのである(了)
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