靖国神社の宮司が天皇陛下を批判する発言をしたことの責任を取って宮司を退官する意向を示したらしい。
そのことは新聞の報道で知っていた。
そして、その暴言をすっぱ抜いたのが週刊ポスト(10月12・19日合併号)のスクープ記事だったことも知っていた。
実際のところ、私はその週刊ポストを購入して、「『陛下は靖国を潰そうとしている』靖国神社トップ小堀邦夫宮司『皇室批判』の波紋」という見出しを目にして驚いた。
しかしその記事を読むことなく、メルマガで取り上げることもなく、やり過ごしていた。
そして、あらためてその暴言の酷さをきょう10月13日の産経新聞の「花田紀凱(かずよし)の週刊ウォッチング」で知った。
花田氏は、これは週刊ポストの大スクープだと絶賛して、小堀宮司の言葉を次のように引用している。
「陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかって行くんだよ、そう思わん?どこを慰霊の旅で訪れようが、そこには御霊(みたま)はないだろう?遺骨はあっても。違う?(中略)はっきり言えば、今上陛下は靖国神社を潰そうとしているんだよ。わかるか?もし、御在位中に一度も親拝(天皇が参拝すること)なさらなかったら、今の皇太子さんが新帝に就かれて参拝されるか?新しく皇后になる彼女は神社大嫌いだよ。来るか?」
物凄い発言である。
6月20日に社務所会議室で開かれた、宮司就任後の「第一回教学研究委員会」で発せられた発言であるという。
週刊ポスト編集部は110分に及ぶ音声データを入手したという。
靖国神社の宮司を擁護する立場にある愛国・保守の花田氏ですら、
「いくらクローズドの会議とはいえ、これは完全にアウトだろう」と書いている。
それにしても、こんな大事件をどの新聞も、テレビも、大きく取り上げようとしなかった。
メディアが騒がなければ国民はほとんど知らないまま、なかった事になって終わる。
おりから天皇陛下の退位と新天皇の即位が本格化する。
天皇制の在り方があらためて問われる季節になる。
この小堀邦夫宮司の発言は、ひとり小堀氏が引責退任して終わりにしてはいけない大事件である(了)
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