私は4月13日の朝日新聞のスクープ記事を引用してメルマガ第273号で書いた。
安倍首相と安倍首相を擁護する側のウソが次々とばれている中で、つい
に河野克俊統合幕僚長のウソが発覚したと。
すなわち河野克俊統幕長は、3月16日の記者会見で、陸自の日報につい
て「私は知りません」などと語っていたが、4月12日の参院外交防衛委員会で共産党の井上哲士議員に、河野統幕長はすでに昨年1月の時点で日報の存在を知っていたと追及されたため、河野統幕議長はその日の午後の記者会見であっさりと報告を受けていたことを認めた、これは大問題だ、と朝日は報じた。
それを読んだ私は思った。
この河野統幕長のウソは憲法9条改憲に固執する安倍首相にとって致命的になる。
いやそうさせなければいけない。
何しろ国の安全保障に関わる事だ。
あらゆるウソの中でも、国会で追及されるべき最優先の河野統幕長のウソである。
そう私は思ってメルマガで書いた。
ところが、朝日のスクープ報道を見て驚いたのだろう。河野統幕長は前日の記者会見で言った事を翻し、翌13日の記者会見で「報告を受けたか覚えていない」と前言を撤回した。
その事を私は4月14日の新聞で知った。
それを知った私は、とんでもない前言撤回だと思ったが、メディアは知ってか知らずか、どこも騒がなかった。
そう思っていたら、きのう4月15日の朝日新聞が社説で見事に追及した。
一夜にして認識が変わる事に驚くと。
まさしくその通りだ。
いくら井上議員から追及されたからといって、12日の記者会見で日報の報告を受けていた事を認めたのはとんだ失敗だったのだ。
認めてしまえば、去年の国会答弁でウソをついていた事になる。
大問題になる。
だから慌てて柳瀬秘書官のように、あると断言した事を撤回して、覚えていないと、記憶のせいにして逃げようとしたのだ。
これは、失敗に失敗を重ねたようなものだ。
報告を受けていた事をさらに認めたようなものだ。
もしこの河野統幕長の迷走記者会見の事を、朝日だけでなく他のメディアが気づいて一斉に騒ぎ出せば、今度こそ河野統幕議長は引責辞任に追い込まれる。
そして安倍首相は更なる窮地に追い込まれる事になる。
それにしても、河野統幕議長の前言撤回を見逃さず、その上社説にまで取り上げて河野統幕議長のウソ追及した朝日新聞の安倍倒閣は本物だ。
どうやら朝日新聞は、安倍首相が辞職するまで、安倍疑惑追及の手を緩めないつもりだ。
それを宣言したに等しい、きのう4月15日の「問われる統幕議長の自覚」と題する朝日の社説である(了)
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