きょうの紙面を見て驚いた。
どの新聞も、「予算案きょう衆院通過」と書いている。
ということは、間違いなく予算案がきょう衆院を通過するということだ。
衆院で予算案が通過すれば、衆院には優先権があるから、事実上予算案が国会で承認されるという事だ。
予算案が国会で承認されると、その後の国会は消化試合のようなものだ。
もはや国会審議など誰も関心を持たない。
事実上、国会は終わるということだ。
国会が始まったばかりだというのに、そして、安倍政権はボロを出しまくっているというのに、ここまですんなりと予算案が通ってしまう。
かつての政治では考えられない事だ。
すべては野党が崩壊してしまったからだ。
無理もない。
先の衆院選で野党共闘が失敗に終わって以来、共産党がすっかり野党共闘を言わなくなった。
野党第一党だった民進党が、3つか4つか知らないが、分裂したまま、今でもいがみ合っている。
おまけに、民進党に代わっていまや野党第一党になった枝野立憲民主党が、何を勘違いしたのか、世論の支持は自分たちにあると言い張って、排除の理論に固執している。
それでも野党に国会戦略があればまだ何とかなった。
どうすればよかったのか。
それは、森友疑惑に一点集中し、昭恵夫人の国会招致に応じなければ審議をボイコットすべきだったのだ。
裁量労働制に関する膨大なデタラメデータ発覚という敵失を、天から降って湧いたチャンスととらえ、加藤大臣の更迭と働き方改革法案の白紙撤回に応じなければ審議をボイコットすべきだったのだ。
ところが、いずれも議論に乗ってしまった。
審議に乗って安倍首相のデタラメ答弁を許してしまった。
議論に乗ってしまえば、ふざけた答弁であっても答弁だ。
審議は尽くされた、これ以上審議をくり返しても堂々巡りになる、と安倍首相が強行採決することは目に見えていた。
予算案を人質にして国会をストップする事は、かつては野党の最強の切り札だった。
いまや、それすら野党は出来なくなってしまった。
今の野党の顔ぶれを見ていると、どの顔も、安倍暴政を倒せなかったこれまでの顔だ。
同じ野党の政治家たちが、今でも大きな顔をして、同じ様な安倍攻撃を繰り返してる。
それに対する安倍首相のフザケタ答弁もこれまでと同じだ。
こんな国会に、国民が関心を持てるはずがない。
絶望的な国会になってしまった(了)
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