新党憲法9条

憲法9条それは希望

全員で韓国叩きに走った14日朝のサンデーモーニングの衝撃

 およそテレビの政治番組は、読売、フジ、NHKといった御用番組はもとより、リベラルを売りにしているものですら、時の政権を正面から批判しなくなったが、きのう1月14日朝のTBSサンデーモーニングには心底驚いた。

 日韓合意の見直しを求めた文在寅大統領の韓国を全員で袋叩きした。

 民主党政権を相手にするな、と米国務省に伝えていた事がウィキリークスで暴露されて大恥をかいた藪中元外務次官が韓国批判をするのは当たり前としても、関口宏をはじめとした全員が韓国批判をした(ただひとり、女性の人権重視はいまや世界的な動きだ、と語っていた女性解説者を例外として)

 リベラル役を一手に引き受けている青木理ですら、奥歯に挟まったような言い方で、せっかく安倍政権は2年前に10億円の政府拠出をするという英断を見せたので、ここで日韓関係を悪化させるのはもったいない、などと、訳のわからない事を言っていた。

 いまや老醜が隠せなくなった田原総一朗に代わって電波芸者の後を継いだ観のする青木理の正体見たりだ。

 どうして、「あの日韓合意はいかさまだった。だから、朴槿恵政権の失脚と共に韓国国民の手で無効にされるのは当然だ」、と言い切る者がただの一人も出て来ないのか。

 そう思っていたら、今朝の読売新聞を見て驚いた。

 
 安倍首相の追加要求拒否を支持する世論が83%だという。

 韓国を信頼できないとする世論が78%であるという。

 読売新聞の世論調査であることを割り引いても、この世論調査の数字は異常だ。

 私のような事を言っている者は排除される事になる。

 まさしく一億総安倍首相化だ。

 安倍政権が、こんなに間違った政策を繰り返していても、それでも政権に留まっていられる理由がここにある(了)

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  1. 緊急コラム「なぜ『慰安婦問題』は終わらないのか」

                   ジャーナリスト・土井敏邦

    「2年前に両政府で『もうこの問題は蒸し返さない』と合意したじゃないか。それを今さら、『あの合意では、慰安婦問題を解決できない』なんて何ごとだ!だから韓国という国は信用できないんだ!」
     最近の「慰安婦」問題に関するメディア報道に、多くの日本人はそう思ったに違いない。一般国民だけではない。政府は「合意を変更しようとするなら日韓関係は管理不能になる」(河野太郎外相)と反発し、メディアもそれに同調する論調のように見える。『朝日新聞』社説(1月10日版)も「理解に苦しむ表明である」「これでは合意が意味を失ってしまう恐れが強い」と書いている。
     しかし、今この問題で議論すべきことは、「韓国政府は国家間の合意を反故にしようとしている」ことを糾弾することではなく、なぜあの合意を「問題の解決にならない」と韓国の政府も国民も、そしてなによりも、「慰安婦」にされた当事者たちが主張するのか、いう根源的な問いではないのか。

     あの合意によって生まれた韓国の財団は、元「慰安婦」の生存者には約1千万円、死亡者には200万円を支給する手続きをとっている。もし「金のため」なら、被害者たちも口を閉ざして、「合意」を受け入れたほうがいいはずだ。それでも、「合意の破棄」を自国政府に強く求めたのはなぜなのか。元「慰安婦」たちは、なぜあの合意が「名誉と尊厳の回復にならない」と主張しているのか、日本側が問うべきことはそのことではないだろうか。

     しかし不可解なことに、私が購読している『朝日新聞』も『東京新聞』も、大統領や外相の記者会見での主張は伝えても、当事者である元「慰安婦」たちの声は伝えていない。「なぜ反対なのか」と問うた記事がないのだ。普通のジャーナリストの感覚なら、真っ先に当事者たちの声を聞きにいくはずだ。直接、当事者に会えなければ、その支援組織の代表に聞くはずだ。優秀な現地の特派員たちは、取材したにちがいない。しかし記事にならない。東京の編集サイドが政府の意向を「忖度」してボツにしたのだろうか。

     私は23年前の1994年12月、韓国「ナヌム(分かち合い)の家」で撮影した元「慰安婦」ハルモニ(おばあさん)たちの議論を思い出す。それは日本の「アジア女性基金」が出す「償い金」についての議論だった。その「償い金」が民間からの募金だったため、被害女性たちの多くは「そんな“慰労金”ではなく、政府が謝罪し“賠償金”を支払うべきだ」と強く反発していた。
     1人のハルモニが言った。
    「なぜ早く解決してくれないの。日本は大金持ちなのに。過ちを犯したら早く賠償するべきじゃないの」
    すると、もう1人のハルモニがこう答えた。
    「お金を出すのが嫌だというわけではないのよ。彼らは過去の事を歴史に残さないようにするためだよ。(名誉を傷つけず)きれいな国民でいたいわけさ」
    さらにもう1人のハルモニが言った。
    「自国に傷を残さないためにありったけの力を振り絞っているんだよ。私たちはなんとか自分なりに証を残したいのよ。同じだよ、(私たちも日本政府も)両方が名誉をかけて張り合っているようなもんだよ」(参照:映画「“記憶”と生きる」)

     2年前の「日韓合意」は「日本は元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出し、協力して事業を行う」ことと共に「両国は問題の最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」した。だが、この合意は当事者たちにほとんど相談もなく、政府同士が決めた。それはたぶん、アメリカ政府から「対中国政策、対北朝鮮政策で日米韓の協力体制を強化しなければならない時期に、いつまで慰安婦問題で反目し合っているんだ!」という恫喝に似た強い圧力のために、両国は慌てて「合意」せざるをえなかったからだろう。
     しかしそれは「寝耳に水」の当事者たちには、加害国日本から「この10億円は“手切れ金”だ。もうこの問題はチャラにしようぜ。もう二度と蒸し返すなよ」と言われているように聞こえなかったろうか。

     ドイツは「ホロコースト」に象徴される戦争加害歴史と向き合い、首都にその加害歴史の記念碑を作り、教科書で後世に伝える。一方、日本は被害歴史の記念碑はたくさんあっても、加害歴史のそれはほとんどない。歴史教科書からも加害歴史は消されていく。あのハルモニが鋭く指摘したように、「過去の事を歴史に残さないように」し「(名誉を傷つけず)きれいな国民でいたい」ために、自国の“負の歴史”を金でチャラし、「私たちの子や孫に、謝罪し続ける宿命を背負わせるわけにはいかない」(「合意」直後の安倍首相・記者会見)と“忘却”をうながす。

     かつて周辺の欧州諸国への加害国だったが、今やEUの盟主となったドイツ。一方、いつまでもアジア近隣諸国に“加害歴史”を問われ続ける日本。いま私たち日本人一人ひとりに問われているのは、自国の“負の歴史”と向き合い、引き受けていく覚悟と、自国・日本に“人間の尊厳”を踏みつけられた他者の“痛み”に対する想像力ではないだろうか。

    (写真:「朝日新聞」「東京新聞」1月10日朝刊の一面)

    緊急コラム「なぜ『慰安婦問題』は終わらないのか」

                   ジャーナリスト・土井敏邦

    「2年前に両政府で『もうこの問題は蒸し返さない』と合意したじゃないか。それを今さら、『あの合意では、慰安婦問題を解決できない』なんて何ごとだ!だから韓国という国は信用できないんだ!」
     最近の「慰安婦」問題に関するメディア報道に、多くの日本人はそう思ったに違いない。一般国民だけではない。政府は「合意を変更しようとするなら日韓関係は管理不能になる」(河野太郎外相)と反発し、メディアもそれに同調する論調のように見える。『朝日新聞』社説(1月10日版)も「理解に苦しむ表明である」「これでは合意が意味を失ってしまう恐れが強い」と書いている。
     しかし、今この問題で議論すべきことは、「韓国政府は国家間の合意を反故にしようとしている」ことを糾弾することではなく、なぜあの合意を「問題の解決にならない」と韓国の政府も国民も、そしてなによりも、「慰安婦」にされた当事者たちが主張するのか、いう根源的な問いではないのか。

     あの合意によって生まれた韓国の財団は、元「慰安婦」の生存者には約1千万円、死亡者には200万円を支給する手続きをとっている。もし「金のため」なら、被害者たちも口を閉ざして、「合意」を受け入れたほうがいいはずだ。それでも、「合意の破棄」を自国政府に強く求めたのはなぜなのか。元「慰安婦」たちは、なぜあの合意が「名誉と尊厳の回復にならない」と主張しているのか、日本側が問うべきことはそのことではないだろうか。

     しかし不可解なことに、私が購読している『朝日新聞』も『東京新聞』も、大統領や外相の記者会見での主張は伝えても、当事者である元「慰安婦」たちの声は伝えていない。「なぜ反対なのか」と問うた記事がないのだ。普通のジャーナリストの感覚なら、真っ先に当事者たちの声を聞きにいくはずだ。直接、当事者に会えなければ、その支援組織の代表に聞くはずだ。優秀な現地の特派員たちは、取材したにちがいない。しかし記事にならない。東京の編集サイドが政府の意向を「忖度」してボツにしたのだろうか。

     私は23年前の1994年12月、韓国「ナヌム(分かち合い)の家」で撮影した元「慰安婦」ハルモニ(おばあさん)たちの議論を思い出す。それは日本の「アジア女性基金」が出す「償い金」についての議論だった。その「償い金」が民間からの募金だったため、被害女性たちの多くは「そんな“慰労金”ではなく、政府が謝罪し“賠償金”を支払うべきだ」と強く反発していた。
     1人のハルモニが言った。
    「なぜ早く解決してくれないの。日本は大金持ちなのに。過ちを犯したら早く賠償するべきじゃないの」
    すると、もう1人のハルモニがこう答えた。
    「お金を出すのが嫌だというわけではないのよ。彼らは過去の事を歴史に残さないようにするためだよ。(名誉を傷つけず)きれいな国民でいたいわけさ」
    さらにもう1人のハルモニが言った。
    「自国に傷を残さないためにありったけの力を振り絞っているんだよ。私たちはなんとか自分なりに証を残したいのよ。同じだよ、(私たちも日本政府も)両方が名誉をかけて張り合っているようなもんだよ」(参照:映画「“記憶”と生きる」)

     2年前の「日韓合意」は「日本は元慰安婦を支援する財団に10億円を拠出し、協力して事業を行う」ことと共に「両国は問題の最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」した。だが、この合意は当事者たちにほとんど相談もなく、政府同士が決めた。それはたぶん、アメリカ政府から「対中国政策、対北朝鮮政策で日米韓の協力体制を強化しなければならない時期に、いつまで慰安婦問題で反目し合っているんだ!」という恫喝に似た強い圧力のために、両国は慌てて「合意」せざるをえなかったからだろう。
     しかしそれは「寝耳に水」の当事者たちには、加害国日本から「この10億円は“手切れ金”だ。もうこの問題はチャラにしようぜ。もう二度と蒸し返すなよ」と言われているように聞こえなかったろうか。

     ドイツは「ホロコースト」に象徴される戦争加害歴史と向き合い、首都にその加害歴史の記念碑を作り、教科書で後世に伝える。一方、日本は被害歴史の記念碑はたくさんあっても、加害歴史のそれはほとんどない。歴史教科書からも加害歴史は消されていく。あのハルモニが鋭く指摘したように、「過去の事を歴史に残さないように」し「(名誉を傷つけず)きれいな国民でいたい」ために、自国の“負の歴史”を金でチャラし、「私たちの子や孫に、謝罪し続ける宿命を背負わせるわけにはいかない」(「合意」直後の安倍首相・記者会見)と“忘却”をうながす。

     かつて周辺の欧州諸国への加害国だったが、今やEUの盟主となったドイツ。一方、いつまでもアジア近隣諸国に“加害歴史”を問われ続ける日本。いま私たち日本人一人ひとりに問われているのは、自国の“負の歴史”と向き合い、引き受けていく覚悟と、自国・日本に“人間の尊厳”を踏みつけられた他者の“痛み”に対する想像力ではないだろうか。

    (写真:「朝日新聞」「東京新聞」1月10日朝刊の一面)

  2. 私に対してのコメントではないだろうと思うので簡潔に。

    >韓国はベトナム戦争で慰安所をベトナムにつくりましたよね。

    これは、安倍晋三氏の側近の「ジャーナリスト」である山口敬之氏の捏造であったことが分かっています。山口に焚きつけたのは、外務省の役人。ベトナムで韓国の慰安所は、今まで見つかっていません。

  3. 私は首相が訪韓して、女性たちの前で頭を下げて、わびればよいと思います。絶対に彼はしないでしょうが。

    素人からみれば、状況は「メンツの繕い合戦」になっています。

    首相が訪問して、詫びればそれで相手のかたくなさは溶けます。費用は最小限で済みます。女性たちだって、個人としてはもう終わらせたいのでは。恨みを言うだけの人生なんて不毛な時間です。

    韓国だってあまりこの問題を長引かせたくはないでしょう。韓国自身、女性たちに何の救済もしてこなかったんたから。さらにうかうかしていると、韓国も日本と同じ泥沼に入るやもしれますはん。

    韓国はベトナム戦争で慰安所をベトナムにつくりましたよね。ベトナムが経済力をつけてきたら、韓国に謝罪を要求してくるのではないでしょうか。

    外交が大事にする「メンツ」って何なのだろう。器が小さいな。謝罪してから、金銭的交渉を拒否するという腹芸ができないものでしょうか。韓国はオリンピックができるんだから、女性たちを経済的に救済できないわけがない。

  4. 追記です。前のコメントを投稿した後、肝心の面白い話を忘れていることに気づきました。

    サンデーモーニングの司会の関口さんのオヤジさんと言えば、佐野周二さんですが、佐野さんは日本軍の最大規模の慰安所である、漢口の積慶里慰安所を訪れています。結局は「遊ばなかった」そうですが、この話は私のところで、話題にしています(http://satophone.wpblog.jp/?p=8059)

    小沢昭一氏の本に書かれていることですが、番組中で、関口さんのコメントでも頂きたいところです。

  5. 実は、以前も、外務省の公文書関連の質問を、させて頂こうと思っていたのですが、初めてのコメントになります。

    この日韓合意の話に関して、安倍昭恵氏に期待するといったことを、このブログで書かれていたことを記憶しています。昭恵さんがなんか変なことになってしまったので、提案もムダになってしまいましたが、今回の記事は全面的に同意ですね。

    ホント、どこ見ても似たようなことばかり書きやがってと言う思いです。青木さんは、「慰安婦」問題のことは、あまり知らない人なので、しょうがないかなと思いますが、例外は天木さんもコメントを寄せている日刊ゲンダイくらいでしょうか。「日韓合意」の本質は、「談合」以外の何物でもないと思います。

    関連して、私も「日韓合意 拠出金10億円凍結問題」というブログ記事を書きました(http://satophone.wpblog.jp/?p=8031)。普段は、おおっぴらな宣伝は控えているのですが、天木さんに感想を聞いてみたいなと思い、投稿いたしました。

    今は右翼メディアのカラ騒ぎが続いていますが、今回の韓国の「新方針」は、じわじわ日本の首を絞めていくと言うのが、私の予想です。まあ、政権自体は安泰でしょうけど。

    外務省関係資料については、また質問させて頂こうと思っていますので、よろしくお願いします。

  6. 電波少年と電波芸者の違いは?https://www.youtube.com/watch?v=-aoY9jZE7Fo

  7. 電波芸者という言葉は初めて聞きましたが、的確かつユーモラスな表現ですね。

    天木先生の開発された造語なのでしょうか。

    ICAN事務局長さんの面会は理由こじつけてお断りするのに、よくミス何とか等とは鼻の下伸ばして面会してる。

    それも従前より自ら米国大統領帯同の元で国家機密だと重ねて発言していたナニか重要な数値をミス女に漏らしていましたね。

    もしかしてこれは秘密保護法違反では???。検挙第1号として東京地検特捜部の奮闘を願いたいものです。

    一億総安倍化の危惧は多分にありますが、世論調査で憲法改正は安倍政権下ではNOだという人も多いので以外に国民は冷静に判断してるなと思います。

    しかし、天木先生はじめ皆さんもこれからも新党憲法9条の御旗の下でもっと頑張りましょう。

  8. 安倍首相とメディアは日本をどうしたいのだろう?

    今朝も驚く報道ばかりです。

    NHKの偉い人の安倍政権に対する忖度でしょうか。セルビアという国が、中国の経済協力が、著しいために、
    日本の援助が、忘れられていると。

    EU加盟を目指す西バルカン6カ国に、旧ユーゴスラビア紛争後の諸民族の和解を促す
    ために外務省に西バルカン担当大使を新設配置して、地域全体の課題を克服するため6ヵ国との政策協議をするほか、強化する。
    また、日本を理解や存在を知らしめるセミナーや、ODAでの経済開発支援を継続するとしています。

    安倍首相が、EUの議長国になるブルガリアの首相にこの取り組みを説明したと。

    一方で、ICAN事務総長の首相への面会は、政府が調整がつかないといっていると。日本のやるべきことは核兵器廃絶を訴える
    国々と手を取り合うことの方が重要です。

    日本が平和共生国家を樹立することこそが、世界から希求される国になります。

    天皇陛下の象徴天皇としての試行もそのためのたゆまない努力と思います。

    天木様の提唱している新党憲法9条に、普通の国々が求めていることが詰まっています。

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