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国会に呼ぶべきもう一人は前田忠男陸幕監部防衛部長だ

 日報問題の混乱の原因は、防衛省という組織を統率できなかった稲田前防衛相の無能さ、無責任さが原因である。

 だから稲田前防衛相の出席拒否が批判されるのは当然だ。

 しかし、今度の日報問題で明らかになったもうひとつの深刻な問題は、陸上自衛隊によるシビリアンコントロールの逸脱疑惑である。

 その事がいかに深刻だったかについて、発売中の週刊エコノミスト最新号(8月15・22日号)の「東奔政走」で、平田崇浩毎日新聞編集委員が書いている。

 8月3日の内閣改造で稲田防衛大臣が交代させられることはもはや確定していたのに、そうはさせじと陸自は稲田大臣の首を取りに行ったのだと。

 つまり河野統幕議長の後任に決まっていた岡部陸上統幕議長を引責辞任に追い込んだ稲田防衛相を許せないというわけだ。

 日報隠しの責任を陸自だけに押しつけて終わらせようとするのは許せないというわけだ。

 だから、稲田大臣は知っていたと、あらたなリークをして、国会虚偽答弁の責任を浮上させ、内閣改造を待たずに辞任せざる得ない状況に稲田大臣を追い込んだのだ。

 このリークを、岡部統幕長が行うはずはない。

 陸自のトップとしての矜持が許さないからだ。

 このリークは、岡部統幕長の引責辞任に我慢がならない陸自の将校たちが行ったのだ。

 その衝撃を防衛省OBは平田記者に、「2・26事件とは言わないが、戦前の旧軍なら銃殺刑だ」とまで言ったらしい。

 平田氏は、こう書いている。

 「陸自幹部たちは『銃殺刑』にならず、防衛省トップの首をとる『成功体験』を手にした。自衛隊の発足から67年。戦後民主主義の中から育まれた文民統制に大きな禍根を残した」と。

 これは物凄い書き方だ。

 日本の文民統制の弛緩はここまで進んでいるのだ。

 それでは内部情報をリークした陸自幹部とは誰か。

 私は間違いなく前田忠男・陸上幕僚監部防衛部長はその一人であると思っている。

 前田部長は、目黒の陸自幹部学校で開かれた「陸自フォーラム」の主催者あいさつで、「陸上自衛隊が隠ぺい組織ではという報道もあったが、そういうことは一切ない」と語っている(8月9日朝日)。

 この発言を、きのうの国会閉会中審査で、共産党の井上哲士議員が質問したのに対し、小野寺防衛相は、「自衛隊への信頼回復が重要な時期にまことに残念で、注意喚起をした」と答えている。

 野党は稲田前防衛相を非難するのもいいが、陸自幹部の国会招致を求め、陸自のシビリアンコントロール逸脱を徹底追及すべきだ。

 それが事実なら、安倍内閣は吹っ飛ぶ。

 安倍首相を追い込むのは、稲田防衛相よりも、陸自幹部の謀反である(了)

 

コメント & トラックバック

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  1. 天木さん、心配いりません。今の自衛隊には、実際、シビリアンコントロールなんて必要ありません。クーデターを起こすような憂国の気概や矜持を持ち得ないようにしているのが、憲法九条下の自衛隊なのですから。国軍ではなくそうした去勢自衛隊にしてしまったのが、貴方の奉る九条なのです。でも、それで本当に宜しいんですか。南スーダンに派遣されていたPKO部隊員の中から、自殺者が出ました。これも、憲法9条2項が、自殺者を生み出した元凶ではないでしょうか。死を賭して闘う気概を有す事が当たり前の国軍としての軍人なら、自殺するなんて恥ずかしい事には至らないでしょう。憲法上戦力ではないとされた自衛隊の隊員に、命を懸けて有事に対処できるわけがありません。義憤に駆られて、それを敢えて行おうものならば、憲法違反になるからです。だから、自衛隊員はほとんど皆、見て見ぬ振りをするのが一番、賢い隊員であると思い込んでいる、否、思い込まざるを得ない状況下に置かれているという事です。ひょっとして、自殺をされた方は、戦闘殺戮状況下に晒されたPTSDが原因じゃないのかも知れませんよ。戦闘状況下で、何もしない事を良しとする、良しとされている、現憲法9条下去勢自衛隊員としての卑怯な自分の欺瞞性や、それに対する羞恥心に圧し潰されてしまい、自死を選ばざるを得なかったかも。そう解釈した方が、亡くなられた隊員の名誉を傷付けなくて済むし、殉職された家族の方々に対しても失礼がないと思われます。

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