白夜書房という出版社から出ている「ブブカ」という月刊誌がある。
数ある大衆雑誌の中でもひときわ過激な雑誌だ。
なぜ私がこの雑誌の事を知っているかと言えば、私が外務省をクビになって間もないころ、その雑誌の駆け出し記者が私に反骨魂を見て、これは面白いと、私を何度も引き立ててくれたからだ。
それから10年以上がたち、当時の記者はいなくなり、ブブカとの関係もすっかりなくなったが、その雑誌だけは目を通す事にしてきた。
そのほとんどは、エロ・グロ・ナンセンスで、とても一般の人が読む雑誌ではないが、つぶれないところを見ると、読む人は読んでいるらしい。
実際のところ、時として極めて興味深い記事が掲載されることがある。
これから書くこともその一つだ。
たしか年末、年始の最新号だったと記憶してるが、こんな記事があった。
読んだ時、購入して保存版にしようと思ったのだが、お金をケチって、それには及ばないと思ってやめたから、すべては記憶をたどって書いているのだが、こうかかれていた。
ソ連はレーガンの米国によって完全に分断されてしまった。
そのことに恨みを抱いていたプーチンが、今度は米国を分断する番だと決めてそれを実行した。
それがトランプ大統領を誕生させて今の米国の混乱をもたらしたのだと。
どういう根拠でそのような記事をブブカが書いたかは記憶にない。
その記事に裏付けが書かれていたかどうかも覚えていない。
しかし、あのトランプが、ここまで米国と世界を混乱させ、すべてに悪態をついているのにプーチンだけには友好的であるのを見るにつけ、このブブカの記事が妙に説得力を持ってよみがえってくる。
事実は小説より奇なりかもしれない(了)
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