沖縄に行くたびに思う事がある。
沖縄に米軍基地が無かったら、そして沖縄の人たちが在日米軍基地問題から無縁だったら、沖縄の人たちはどんなに恵まれた生活ができるだろうかと。
いや、沖縄の人たちだけではなく、沖縄に米軍基地がなかったら、沖縄を日本の領土に持つ日本人は、どれほど恵まれているかと。
一つは自然の美しさだ。
二つはこの日本に亜熱帯地を持てることだ。
寒い本島の冬を逃れる場所がある。日本は冬と夏の季節を同時に持てる国になれる。
そしてなんといっても沖縄のある位置だ。
沖縄は東アジアをつなぐ拠点になれる場所にある。
人的、物的交流の拠点になれる。
観光、経済活動のハブになれる。
沖縄に米軍基地が無ければ無限の可能性が拡がる。
いつも、そう思って私は帰って来るのだ。
今度もそうだった。
そして帰って来た翌日の日経新聞を見て思い知らされた。
その日経新聞には、ある不動産会社が、見開きの紙面2ページを使って大きな宣伝をしていた。
ひとつは沖縄本島にあらたにつくられるタワーレジデンスの募集だ。
もうひとつは石垣島につくられるリゾートコンドミニマムの募集だ。
いずれも、東京都心の不動産顔負けの高額物件だ。
本土の金持ちが対象の、不動産広告であることはあきらかだ。
本土の富裕層が金にまかせて競い合って購入するに違いない。
そして、そのような沖縄の土地の一番いいところを、米軍基地と米国軍人が独り占めしてきたのが沖縄だ。
なんという不条理だ。
沖縄は沖縄人のものだ。
沖縄は沖縄人に返さなければいけない。
なによりも、沖縄には米軍基地は不要だ。
沖縄の米軍基地を、日本の防衛の拠点にしようとする日本人たちは、まず、沖縄を沖縄人に返した上で、沖縄の意志を尊重しなければいけない。
台湾有事を目の前にして、日本の国政に、一日も早く沖縄党を誕生させなければいけないと、あらためて思った日経新聞の不動産広告である(了)
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