毎日のように世界情勢は第三次大戦に向かって悪化している。
ウクライナ戦況はどんどん悪化・長期化し、米国・NATOとプーチンのロシアの戦いは激しくなる一方だ。
米国の台湾支持は超党派で進み、ついに曖昧戦略の台湾関係法が、事実上の米台軍事同盟である台湾政策法に変えられようとしている。
そんな中で、岸田首相は日本を米国と一体化させ、事実上のNATO入りを目指している。
年末には、国家安保戦略など防衛三文書を改定し、戦後日本の外交・安保政策を完全に否定し、防衛予算倍増に向かってまっしぐらだ。
戦後日本の政治の一大論争は、全面講和か部分講和かだった。
吉田茂が「曲学阿世の徒」と切り捨てた南原繁東大総長との歴史的な「知の対決」があった。
ところがいまはどうだ。
日中国交正常化50年を祝うべき年に、日中友好の基礎となってきた日中共同宣言や日中平和友好条約など4文書をかなぐり捨て、台湾有事にまっしぐらだ。
ビザなし交流までロシアから一方的に否定され、もはや日本はロシアと戦争状態寸前だ。
野党が健在なら、岸田首相に解散・総選挙を迫り、吉田・南原の政策論争に再度挑戦し、国民に判断を求める時だ。
ところが今の日本の政治はどうだ。
吉田茂も南原繁もいない。
野党は、世界情勢など目もくれず、統一教会と国葬問題の政局に明け暮れている。
野党第一党の立憲民主党は、国葬は反対だが、出席するかどうか迷っている。
もはや日本には真の野党はなくなってしまった。
歴史的な危機的状態の中で、歴史的に危機的な日本の政治だ。
国民は危機感を持たなければいけない。
メディアはその事を国民に気づかせなくてはいけない(了)
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