二日ほど前の東京新聞が「『軍拡』の口実にするな」という見出しの社説を掲げていた。
その要旨は、中国や北朝鮮の脅威をいたずらに煽って敵基地攻撃能力を持とうとする防衛白書の軍拡姿勢を批判するものだ。
軍拡批判をするのはいい。
しかし、その社説の書き出しを見て私は驚き、失望した。
そこにはこう書かれていた。
「防衛白書が指摘するように、中国や北朝鮮の軍事的台頭は確かに脅威だが、防衛力を強化しさえすればいいものでもない。周辺情勢の厳しさを防衛費増額や装備購入拡大の口実にしてはならない」
なんと「中国や北朝鮮の軍事的台頭は確かに脅威だ」と社説で認めているのだ。
これでは安倍政権と同じだ。
私は何度も繰り返して警鐘を鳴らして来た。
産経や読売が中国や北朝鮮を敵視するのはわかる。
しかし、護憲を売り物にする朝日と東京までもが中国や北朝鮮を敵視するようでは、日本の外交・安保政策は安倍政権のそれと同じになると。
外交・安保政策で安倍政権と同じなら政権交代を唱える資格はなく、そもそも政権交代などあり得ないと。
いままさしくこの国の政治がそうなっている。
敵基地攻撃政策はこのままでは9月末に認められることになる。
米国にとって笑いが止まらないだろう(了)
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