北朝鮮の崔善姫(チェソニ)第一外務次官が4日、談話を発表して、米大統領選前に米朝首脳会談を行うつもりがないと宣言したらしい。
きょうの各紙が一斉に報じている。
NHKの早朝ニュースでもこのことをわざわざ流した。
米朝首脳会談があるかないかについて、世界が注目している証拠だ。
こんなに早い段階で米朝首脳会談に注目が集まるとは思いもよらなかった。
そして早く注目が集まることは、米朝首脳会談を期待する私にとっては、残念なことだ。
なぜなら、サプライズ効果がなくなるからだ。
サプライズ効果がなくなれば、目立ちたがり屋のトランプ大統領の意欲も失せると思うからだ。
果たしてトランプ大統領はどう出るのだろう。
すべてはこの崔善姫外務次官の談話をどう受け取るかにかかっている。
これは、金正恩委員長のトランプ大統領に対するラブコールである。
その事にトランプ大統領は気づかなければいけない。
金正恩委員長にやる気がなければ、外務次官などと言う下っ端に言わせるはずがない。
金正恩委員長にやる気がなければ、トランプ大統領を名指しで批判するはずだ。
しかも、ここでも仲介役に動いた文在寅大統領を暗に批判している。
文在寅はでしゃばるなと言っているのだ。
トランプ大統領、二人で決めよう、と言っているのだ。
そしてわざわざ米国大統領選に言及している。
このメッセージは、明らかに米大統領選前に米朝首脳会談を行こうとトランプ大統領に呼びかけているのだ。
すべてはトランプ大統領次第だ。
そのトランプ大統領は、ボルトンの暴露本が出た時こそ激しく反応したが、その後はどうも元気がない。
やることは、大統領選に不利になるような事ばかりやっている。
さすがのトランプ大統領も負けを覚悟するようになったのだろうか。
いや、そんなことはないはずだ。
まだ再選にこだわっているはずだ。
そう思っていたら、ソウル発共同が流した。
ボルトンが朝鮮日報のインタビューでこう語ったというのだ。
トランプ氏は11月の米大統領選前に在韓米軍の削減に踏み切るおそれがあると。
「おそれがある」という表現からも明らかなように、これはボルトンのトランプ批判だ。
安全保障政策を何もわかっていない無能なトランプが海外に展開する米軍が多すぎると馬鹿な事を言っていると。
米国の安全保障よりも大統領選再選という自分のことを優先する馬鹿な大統領だと。
暴露本のトランプ批判と全く同じだ。
ここで怒らなければトランプではない。
大人しくなっていたトランプ大統領が、再び元気になることを願う。
ボルトンの批判に挑発されて、大統領選前に米朝首脳会談に踏み切る決断をすることを願う。
米朝関係の改善を実現しないまま大統領を辞めることになるなら、文字通りトランプ大統領は米国と世界を混乱させただけの史上最悪の大統領に終わる。
ボルトンに負ける事になる。
それはないだろう、トランプ大統領(了)
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