ウクライナ疑惑で弾劾訴追を受けるかどうかの瀬戸際の時、ボルトンが議会証言をするかどうかだ一大政治問題だった時があった。
もしあの時ボルトンが議会証言に応じていたなら、あるいはトランプ大統領は弾劾されて終わっていたかもしれない。
しかし、そうはならなかった。
共和党が弾劾に応じなかったからだが、もしボルトンがトランプ大統領を倒す覚悟があったなら、みずから議会証言を強く求めていたはずだ。
日和ったと私は思う。
トランプ大統領にヒゲ野郎と怒鳴られるのが怖かったのだ。
しかし、いまはあの時とは情勢が変わった。
トランプ大統領は四面楚歌になりつつある。
だから暴露本の出版に踏み切ったのだ。
しかし、それでもボルトンはトランプ大統領に勝てない。
役者が違うのだ。
ボルトンが「トランプ氏は大統領の仕事をする能力がない」といたのに対し、トランプ大統領はすかさずこう非難した。
「戦争したかっただけのバカ」だと。
これには笑ってしまった。
言い得て妙だ。
そして極めつけは連邦裁判所の判決を聞いた時のトランプ大統領野反応だ。
トランプ大統領の出版差し止めを却下されて負けたのに、その判決は同時に、ボルトンを国家機密漏洩の疑いがある、訴追されるおそれがあると断じたのを知って、まるで勝ったようにこう語った。
素晴らしい判決だ。
これで印税はすべて国庫に入ると。
ボルトンはがっかりしただろう。
何のためにトランプ大統領と喧嘩してまで暴露本を書いたのかと言う事になる。
やはりトランプ大統領は役者が上だ。
ボルトンが勝てる相手ではない(了)
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