新党憲法9条

憲法9条それは希望

見誤るな。米国の人種差別こそ問題なのである

 米国の警察官による黒人差別致死事件に対する抗議デモが世界的に広がっている。

 それにともなって、人種差別、ヘイトクライム一般に対する批判へと議論が拡散する動きがみられる。

 しかし、見誤ってはいけない。

 今問題になっているのは米国の黒人差別、米国の人種差別なのである。

 それを許して来た米国こそが問題なのだ。

 これまでは、米国の黒人差別、人種差別は、まだ偽善でごまかして済ませてきた。

 しかし、今度の抗議は、ひょっとしてごまかしでは終わらないかもしれない。

 米国という国そのものが変わるか、さもなければ分裂するかもしれない。

 私が注目したのは、南部バージニア州のノーサム知事(民主党)が6月4日、州都リッチモンドにある南北戦争(1861~65年)の南軍司令官リー将軍の像を撤去する方針を表明したことだ。

 ワシントンのミュリエル・バウザー市長がは6月5日、ホワイトハウス近くの交差点の名称を、黒人に対する警察暴力に抗議するスローガン「Black Lives Matter」プラザに変更したことだ。

 もしこれらの動きがこのまま米国に定着すれば、米国はこれまでとは違った国になる可能性が出て来る。

 米国の大統領や議会が、本気で少数派の意見を尊重するようになれば、米国の外交・安保政策もまた大きく変わる可能性が出て来る。

 戦争国家から平和を志向する国になる可能性が出て来る。

 そうなれば世界が変わる可能性が出て来る。

 日米関係も、日米安保条約を改正して非軍事的な日米友好条約へと変わる可能性が出て来る。

 我々は米国の黒人差別、人種差別を問題にしなくてはいけないのだ。

 米国の黒人差別、人種差別に反対する米国市民や、その米国市民に連帯する世界の人々を支援していかなくてはいけないのだ。

 しかし、日本はどことなく冷めた目で見ているような気がする。

 対米従属に終始する日本政府とその日本政府に従うだけの日本人が、米国の変化を嫌っているからなのだろうか。

 強い米国でないと米国ではないというのだろうか(了)

 

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