送られて来た月刊FACTAの五月号に、財務省「自殺職員」魂の慟哭、という見出しの見開き三ページの記事があった。
それを読んで思わずうなってしまった。
これまでにも、自殺職員の遺書を無駄にしてはいけないという記事を、数多く読んできた。
週刊文春の相澤記者の記事も毎週欠かさず読んできた。
しかし、このファクタの記事ほど、森友問題のはじまりから終わりまでを、正確、かつ分かりやすく述べた記事を見た事がない。
しかも、その問題の責任が安倍夫妻にある事をこれほど見事に浮き彫りにした記事はない。
そして、この記事の白眉は、このまま済ませてなるものか、という国民の怒りを、それが言えない国民に代って見事に言い表しているところだ。
ファクタは、「選択」と同様に、店頭では発売されていない情報月刊誌だ。
だからお読みいただきたいと勧めるわけにはいかない。
さりとて、その全文をコピーしてここで紹介する事ははばかられる。
いつものように要約して伝えようとしても今度ばかりは意味がない。
全文を読まなければ私の言っている事が分からないからだ。
そういうわけで、読者にはまことに隔靴掻痒の感を抱かせて申し訳ないが、是非とも野党の国会議員に伝えたいと思って書いている。
もし野党議員の中で、森友問題で更に質問しようとしてる議員がいたら、こう伝えたい。
あらゆる質問は不要だ。
このファクタの記事を、国会質問の中で、安倍首相の前で、自分の言葉として読み上げるだけでいいのだ。
そして最後に、安倍首相に答えさせればいいのだ。
ここまで書かれて、それでも安倍首相は辞める気はないのですかと。
安倍首相は、辞める気はないというだろう。
それでもいいのだ。
その安倍首相の答弁は、読み上げたファクタの記事と共に、国会議事録に記載され、永遠に残る。
こんなひどい事が行われていたのか。
そして、それでも安倍晋三と言う政治家は、首相も政治家も辞めようとしなかったのか。
その事実が、日本の国会議事録に残る。
日本の政治史の中に残る。
それは、2007年に、施政演説方針を述べた直後に、質問を受ける前に政権を放り出した、あの時の恥よりもはるかに恥ずべきことだ。
その恥が永久に日本の政治史上に残るのである。
それほど安倍首相にとって厳しい記事である。
この記事を読み上げる間、安倍首相は聞かざるを得ない。
どんな表情をしてそれを聞いているか、その動画もまた永久に残り、再生される
安倍首相は聞き続ける事に耐えかねて、議事録の停止や審議のストップを要求するかもしれない。
そうなれば、それもまた政治史に残り、国民の記憶に残る。
恥の上塗りになる。
繰り返して野党議員に伝える。
ファクタ5月号の「財務省『自殺職員』魂の慟哭」と言う記事を今国会で、安倍首相の前で、読み上げよ。
いかなる質問も不要だ。
読んで、自分の言葉として聞かせるだけでいいのだ。
そして、最後に、これを聞いても責任をとって辞めるつもりはないかと聞くだけでいい。
辞めざるを得なくなる。
辞めなければ末代まで恥を残す事になる。
それほど核心をついた鬼気迫る記事である。
自殺職員の魂が乗り移った記事である。
安倍首相をかばった関係者全員ともども、「逃がさない」と迫る記事である。
これを書いた記者に、最大の賛辞を送りたい(了)
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