コロナ危機が本格化してからというもの、コロナ危機以外のニュースがほとんど報じられなくなった。
そして、きょう4月8日の各紙の紙面は、きのう行われた安倍首相の緊急事態宣言のニュースをこれ以上ない大きさで報じている。
すでに何度も報道された内容ばかりなのにである。
なぜこんな大騒ぎになってしまったのか。
もちろんコロナ危機のせいだ。
正しく恐れよといっても、それが具体的に何を意味するのか、どうすればいいのか、誰も教えてくれない。
なによりも、コロナ感染がどこまで深刻で、感染を防ぐにはどうすればいいのか、誰も教えてくれない。
要するに、どうすればいいか分からないから、コロナのニュースばかりになってしまうのだ。
前代未聞のコロナ危機だ。
しかし、コロナ危機のニュースばかりなのは、それだけが理由ではない。
皆がしゃべり過ぎだからだ。
その先頭に立つのが安倍首相だ。
もともと、どうでもいい事をさも重要な事のようにペラペラしゃべり過ぎる安倍首相であるが、コロナ危機については、輪をかけたようにしゃべりまくる。
きのうの緊急事態宣言の記者会見はその極みだ。
そのほとんどが既に報じられて来たものばかりなのに、よくもあれほど仰々しく、長く喋れるものだ。
まるで歌舞伎役者が見えを切っているようなものだ。
しかし、そんな安倍首相のしゃべり過ぎにつき合っているのが野党だ。
いちいち反論、批判している。
野党の政治家たちもまた無意味な事をしゃべり過ぎだ。
そしてメディアだ。
今日の各紙は緊急事態宣言の記事で埋め尽くされている。
どの新聞も政府広報紙のように同じ内容だ。
テレビもまた同様だ。
どの局も、医療専門家たちを総出演させて、様々な意見を語らせ、おまけに医療専門家でもない有識者までしゃべらせている。
誰もが言えそうなことでも、有識者が語れば番組になるのだ。
皆がしゃべり過ぎるのは、自己宣伝なのだ。
自らを目立たせて、支持率を上げたり、存在感を示したり、自分を売り込もうとしているのだ。
腹立たしいのは、彼らが皆、高所得者であることだ。
コロナ危機で打撃を受けている一般国民とはまったく縁遠い、まるで生活を心配しなくていい、恵まれているものばかりだ。
そういう連中が、コロナ危機で経済活動や生活に打撃を受けている者たちを代弁するかのような発言を繰り返す。
政治家やメディアや有識者がコロナ騒ぎを大きくしているのだ。
その裏で、ますます格差、二極化が進んでいく。
このまま行けばコロナ危機はまだ続く。
その間に政治はますます機能停止し、国民が知るべき情報はどんどん隠され、日本は格差、二極化が進んでいく。
日本は弱者にとってますます非情な国になる。
私は、コロナ騒ぎについては書かない。
わからないこは書けないからだ。
そのかわり、コロナ危機の裏で見過ごされてはいけない事をつとめて探して、それを書くことに専念したい(了)
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