私のように医学的知識のない者にとって、今度のコロナウィルスの脅威については皆目見当がつかなかった。
報道を見ても混乱するばかりだ。
なにしろ報道する者たちも分かっていないからだ。
分かっていないけれど書くしかない。
書けと命じられるからだ。
他社に負けるわけにいかないからだ。
わからない時こそ、どうでもいいような事を大げさに書いたりしゃべったりするからだ。
報道の数と量でごまかすしかないからだ。
そんな報道を読んだり、見たりさせられる一般国民はますます混乱する。
おまけに政局がらみで与野党の批判合戦だ。
こんな馬鹿げたことはない。
しかし、ここに至って、さすがの素人の私でも、今度の脅威が一過性のものとは思えなくなった。
それどころか、国を挙げて最大限の緊急対策を打ち出さなくては国が危うくなるという危機感を感じるようになった。
その理由は、感染者が収束するどころか、次々と拡散しつつあるからだ。
感染ルートが判明せず、中国への渡航経験や濃厚接触なしの者でも感染している者が次々と出てきているからだ。
そして、高齢者や持病のある者にとっては要警戒だが、健康な若者たちは安心だとされていたのに、ついに20代の女性が肺炎にかかり、しかも急速に容態が悪化し、人工呼吸器をつけても重篤だというニュースが流れた。
しかも肺炎の悪化を止める効果的な治療薬がまだ見つかっていない。
これは脅威だ。ただ事ではない。
だから、25日にも発表される基本方針は、いくら厳しい対策を講じても厳しすぎることはないものにしなければいけない。
あとから振り返って、大げさすぎたと批判されても、後手に回って国を滅ぼすよりもいい。
ましてや、習近平訪日や東京五輪の延期をおそれて手加減するようでは話にならない。
習近平訪日の延期も東京五輪の延期も、決して安倍政権の失点にはならない。
それどころかむしろ有利に働く。
そう私は繰り返し書いて来た。
つまり中国はもはや延期を決めている。
こんな時に無理して訪日すれば習近平体制はゆらぐ。
だからこそ習近平主席は人権を無視してまでコロナ対策に必死なのだ。
日本は中国側からの延期通報を待っているだけでいいのだ。
そうすれば、国内では右翼も左翼も与党も野党も、皆が反対している習近平主席の国賓訪日を、向こうのほうから取りやめてくれる。
こんな好都合はないではないか。
東京五輪の延期だってそうだ。
中止ということにはならない。あくまでも延期だ。
そして、いったん日本で決まった次回五輪を、延期だからといって、他国で開催ということにはならない。
むしろ延期して、皆が納得する時期に開催した方が、このまま猛暑の7月に強行するよりはるかに好都合なのだ。
だから25日に発表される基本方針は、どんなに厳しいものであってもいいのだ。
いや、むしろその方がいいのだ。
今度の危機を早期解決するにはそれが一番だ。
中途半端な対策でいつまでたっても不安を引きずっているようではつぎは経済危機に見舞われる。
事態を長引かせるのが一番悪い。
果たして安倍政権はどういう判断を下すのか。
国を挙げて注目すべき基本対策になる(了)
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