きょう1月10日の早朝のNHKニュースが報じた。
安倍首相は予定通り中東訪問を行うことにしたと。
米・イランの危機が回避されたことが確認されたからだと。
米国からそう電話通報があったことが明らかになったと。
これはものすごいニュースだ。
確かにイランの報復にトランプは武力で応じなかった。
戦争は始まらなかった。
そしてトランプ大統領は戦争を好まないと宣言した。
しかし、まともな者なら、この米国の言葉を真に受ける者はいないだろう。
トランプの宣言はイランに対する敵意丸出しだ。
そんな米国に対し、イランの攻撃が一回で終わる保証はなく、ましてや中東にちらばっているヒズボラなどの反米組織の攻撃がなくなる保証はどこにもない。
いくら外務省が中東情勢に疎いとしても、それくらいは安倍首相に伝えているはずだ。
自衛隊艦船の中東派遣はともかくとして、不急不要なサウジアラビアなどの湾岸国訪問など、いまは控えた方がいい。
さすがの外遊好きの安倍首相もそう思って延期を決めたのだ。
少なくともそう報じられた。
そして、自衛隊を危険にさらしながら自分の安全を優先するのは許せないという批判の声まで出た。
批判されるとすぐにむきになる安倍首相だ。
だから予定通り中東訪問を「断行」する気になったのか。
あるいは、どうしても正月休みに外遊したくて、外務官僚の言う事に耳を傾けなかったのか。
そんな安倍首相を「忖度」した外務官僚が、「予定通り行っても大丈夫です」と言ったのだろうか。
それとも、中東情勢を読めない外務官僚が、危機は遠のいたと本当に判断し、安倍首相に進言したのか。
いずれもあり得ないことだ。
そして、もしそれらのいずれかでも本当なら、それはそれで、とんでもない判断だ。
果たして安倍首相の中東訪問「断行」の裏にある本当の理由はどこにあるのか。
ズバリ、トランプ大統領に「予定通り行け」と命じられたのだ。
俺が、「危機は去った」、「イランは引き下がった」、「スレイマニ殺害は正しかった」と言っているのに、中東訪問を延期するとは何事か、俺の顔に泥を塗り積もりか、大統領選挙の邪魔をする気か、とねじ込まれたのだ。
さらに言えば、サウジアラビアに行って、イランとの関係改善をするな、と釘を刺してこい、とトランプ大統領に命じられた可能性すらある。
もちろん、これは私の勝手な推測だ。
しかし、中東情勢を知っている者なら、確かにその可能性はある、と考えるだろう。
なによりも、安倍首相の浮かぬ顔がそれを物語っている。
はたしてこのことを指摘するメディアが出てくるだろうか(了)
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