きょう10月22日の朝日新聞が注目すべきスクープ記事を掲載した。
米軍幹部がきのう21日、朝日の取材に対して次のように明かしたというのだ。
「10月18日に米政府高官が来日して、防衛省、外務省、国家安全保障局の幹部と会い、(新型ミサイル配備について)今後どうなるかが議題に上った」と。
ここでいう新型ミサイルとは、核を搭載したミサイルの事である。
米国が米ロの中距離核戦力(IFN)全廃条約から離脱したことを受け、米国の核ミサイルが日本、とりわけ沖縄に、配備される事は周知の事実のように報じらてきた。
ついにその協議が始まったということだ。
その協議が18日から始められていたということだ。
この事は、ロシアのプーチン大統領が対抗措置を公然と語り、中国の習近平主席が、それに代わるあたらな核全廃条約協議に、中国は参加しない、とはやばやと表明したことを考えれば、日本の安全保障政策にとって極めて深刻な意味を持つ。
日本は米国の核の傘に運命を賭けると表明したようなものだ。
おりから国会は、令和の即位の礼と祝賀外交のため、予算委員会が短縮されて終わったばかりだ。
祝賀の礼の報道一色の影に隠れ、こんな重要な協議が始まっていたのだ。
米国の核の国内への持ち込みは、戦後の政治の最大の争点であり続けた。
それを認める日米密約の存在の追及で国会はたびたび中断された。
ところが、いまや公然と米国の核の国内配備が語れるようになり、ついに米国の核の配備に関する交渉が、国会開催中に、公然と行われるようになったのだ。
野党は、即位の礼で中断された国会審議が再開されたら、真っ先にこの、日米協議の内容について追及し、国民の前で明らかにしなければいけない。
護憲を売り物にする共産党と社民党の国会議員は、それを直接、間接に認める国民民主党や立憲民主党との野党共闘にうつつを抜かすのではなく、たとえ連立が頓挫しても、野党に徹して、米国の核の国内配備、なかんずく沖縄配備だけは認めるわけにはいかないと、それを阻止しないようでは、亡くなって行った先輩議員たちに顔向けが出来ないと心得るべきだ。
それが出来ないようでは、共産党や社民党の存在意義は無いと覚悟を固めるべきだ。
それにしても、令和の即位の礼の式典の裏で、米国の核ミサイル配備に向けた日米協議が堂々と行われるとは、象徴的だ。
おそれいった。
平成の天皇は、そんな安倍首相の憲法無視の政治に体を張って抵抗された。
果たして令和の天皇は、その思いをどう引き継がれるのだろうか。
令和天皇だけではなく、令和の日本国民にとって、正念場の時代が始まったという事である。
決してめでたいばかりではないのである(了)
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