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旭日旗にこだわる安倍政権は墓穴を掘る事になる

 きょうの各紙が一段の小さな記事で報じた。

 韓国国会は9月30日、来年の東京五輪・パラリンピックで旭日旗の競技会場持ち込み禁止を求める決議を賛成多数で可決したと。

 韓国政府に対し、すべての公式国際行事で旭日旗が使用されないよう外交的努力をすることを求めたと。

 これを、またあの韓国が反日行動に出たと軽視してはいけない。

 旭日旗反対運動が本格化すれば、日本はひとたまりもないからだ。

 安倍政権の間違った歴史認識が一気に白日の下にさらされ、世界の批判をあびることになる。

 そうなれば、安倍政権はひとたまりもない。

 いうまでもなく、旭日旗は旧日本帝国海軍の軍艦旗だった。

 ナチスのシンボルがいまでは国際的に忌避されるのは、戦後の世界でナチスが認められないからだ。

 そのナチスと軍事同盟を組んで欧米を敵にまわして敗れた旧帝国日本の軍国主義は同様に否定され、日本もそれを受け入れて戦後の国際社会復帰を許された。

 ところが、旧日本帝国海軍の影響を残した発足時の海上自衛隊は
旧帝国海軍の艦旗である旭日旗にこだわった。

 海上自衛隊の発足時に新しい艦旗を決めようとした時、旭日旗をを望む者が多数であったため、それに近い図柄が考案されたが、最終的には、それでは意味がないと、旧帝国海軍が使っていた艦旗と全く同じものが使われる事になったのだ。

 そして旧帝国海軍の軍人の子供たちが残ってる海上自衛隊はそれを誇りにしているのだ。

 韓国がここまでの経緯を知ってるかどうか知らないが、いずれにしても旭日旗が日本の軍国主義を連想させるのは当たり前であり、その犠牲になった韓国国民が、それに反発して使用してくれるなと要求するのも当たり前だ。

 問題は、なぜその要請に対して、安倍政権はここまで強く拒否するのかである。

 損失と実利を冷静に考えた時。割に合わないのはあきらかだ。

 だからかつての外務省は決して旭日旗にこだわらなかった。

 それどころか外交的に好ましくないとすら判断した。

 ところがいまはどうか。

 説明のつかない説明を世界に向けてさせられている。

 すべては安倍政権の間違った歴史認識のなせる業だ。

 100歩ゆずって、いますぐ自衛隊の艦旗をあらためろとは言わない。

 しかし旭日旗を国際親善の場で使ってくれるなと願う、日本軍国主義の犠牲になった国の国民の要請を、ここまで強く拒むメリットはどこにもない。

 外交のコストパフォーマンを考えれば。割に合わないに決まっている。

 それだけではない。

 もしこれ以上こだわると、やがて軍国主義再来と世界に騒がれて、旭日旗を海上自衛隊の艦旗にした事自体がとんでもない話だ、国際約束違反だと、国際非難が起こりかねない。

 ナチスを擁護する国がないと同様に、日本の軍国主義を擁護する国はないからだ。

 旭日旗にこだわる安倍政権は墓穴を掘ることになるだろう(了)

 

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