きょうの各紙が、「米国デルタ航空が成田から撤退する」という見出しの記事を一斉に掲げた。
この見出しだけを見ると、デルタが日本市場を見限ったかのような印象を受ける。
しかし、実際はその逆だ。
成田より羽田の方が都心に近く利便性がある。
しかも日米間の航空路線はビジネス中心で収益性が高い。
成田を見限って羽田にシフトするのだ。
しかもデルタだけではない。
米国の大手航空会社がこぞって羽田新ルートに参入して来る。
なんと新ルート増便の半分が日米路線であり、その半分を米国の航空会社が独占するというのだ。
これを要するに、羽田新ルート増便さわぎは、米国ファーストの米国政府と対米従属の日本政府の出来レースだったのだ。
横田空域の管制権のごく一部を、一時的に日本に譲ってやる。
そのかわり、羽田新ルート増便の利益の半分は米国航空会社に与えろ。
これが1月末に行われた日米合同委員会の合意だったのだ。
どこまでも強欲な米国である。
どこまでも卑屈な日本である。
そのしわ寄せが羽田周辺に住む日本国民だ。
日米両政府の出来レースの裏で、騒音被害や事故不安を我慢させられるのだ。
辺野古問題と同じ構図だ。
メディアは、そう、わかりやすく報じるべきである(了)
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