かねてからいつ行われるかと注目されていた習近平主席の北朝鮮訪問だ。
それが、よりによってG20の直前に行われた。
そして、終わった。
これほど衝撃的で重大なニュースにもかかわらず、この間における日本のメディアはまともな解説記事を書けないままだった。
北朝鮮の官報メディアを流し、中国政府の報道官の発言を繰り返すだけだ。
金正恩委員長は米国への不満を習近平に吐露し、習近平はG20におけるトランプ大統領との会談前に金正恩委員長と会って「北への影響力を誇示する狙い」だ、と報じるばかりだ。
こんな作文は誰でも書ける。
菅官房長官は20日の記者会見で、「重大な関心を持って情報収集、分析に努めている」というばかりだ。
こんなことなら誰でも言える。
これを要するに、日本政府は、中国とも米国とも、関係が疎遠であるということだ。
もちろん北朝鮮との関係は無に等しい。
政府が情報不足なら、政府の垂れ流す御用情報に頼って来たメディアは、さらに情報不足だ。
安倍首相の方ばかり顔を向けて忖度ばかりしてきた外務官僚は、まるで外交をしてこなかった。
これが安倍外交の正体だ。
それにもかかわらず、昨日の党首討論で安倍外交をただした党首は一人もいなかった。
これが野党外交の現実だ。
これが日本の政治の現実だ。
安倍首相のやったふり外交に国民がだまされるわけである(了)
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