アサンジが4月15日に在英エクアドル大使館から追い出され英国政府に逮捕されて以来、その後の報道がこの国のメディアではまったく伝わってこない。
そう思っていたらきょう5月2日に一部の新聞が小さく報じた。
ロンドンの刑事法院は5月1日、50週間の禁固刑を言い渡したと。
私が注目したのはその記事で書かれていた次のことだ。
すなわちアサンジ被告の弁護人は法廷で次のようなアサンジ被告の書簡を読み上げたというのだ。
「私の行為によって、私に軽視されたと考えている人たちに謝罪する。その時は、最善と思った行為をした」と。
こんな弱気になったアサンジを見たのは、はじめてだ。
しかし無理はない。
アサンジがエクアドル大使館から出て英国司法当局に連行された時の写真を見て、私はその変わりように驚いたものだ。
同時にアサンジが奇行に走った事がエクアドル大使館が追放した理由の一つだという報道もあった。
歳をとったせいもあろう。
しかしエクアドル大使館での幽閉生活が彼をあそこまで変えたのだ。
そして今彼は米国の引き渡し要求と、米国での更なる刑罰の圧力にさらされている。
それにしてもこの国のメディアは、欧米のメディアに比べ、あまりにもアサンジに冷たい。
朝日に至っては、米国機密情報の日本公開を一手に引き受け、ウィキリークスの情報を独占的に入手しておきながら、日本政府にとっての不都合な重要はほとんど公開しなかったばかりか、今ではアサンジの事などどうでもいいと言わんばかりだ。
おりから「記者たち」という映画が上映され、我々は米国のナイト・リッダー社のジャーナリズム精神の健全さを知った。
米政府と結託してウソの情報を長した米国の大手紙が、あのイラク攻撃を許してしまったのだと糾弾している。
日本の大手メディアがアサンジに冷たいわけである(了)
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