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安倍政権を悩まし続ける事になるゴーン国策裁判

 森友学園疑惑の初公判がきのう3月6日開かれ、そこで篭池被告が、これは国策捜査、国策逮捕、国策拘留だ、という名セリフを吐いたらしい。

 安倍首相とそのお友達にとっては迷セリフだろうが、森友疑惑に納得しない7割以上の世論にとっては、名セリフに違いない。

 もちろん私も平成史上に残る名セリフだと思っている。

 そして、今、このセリフを最も叫びたいのはゴーン被告に違いない。

 ゴーン事件については、二つの事を明確に分けて考えないといけない。

 一つはゴーン被告が誰もが眉をひそめざるを得ない巨額の報酬を受け取っていたという問題だ。

 もうひとつは、司法取引を使って内部告発させ、電撃的にゴーン氏を逮捕し、長期にわたって拘留し、メディアを使ってその人格を貶め失脚させた、そのやり方だ。

 私の関心はもちろん後者にある。

 いよいよゴーン氏が保釈され裁判が始まる事になる。

 森友事件の裁判と同時にこの裁判が進行していくことは絶妙な偶然だ。

 私の最大の関心は、森友事件同様、安倍首相が果たしてゴーン事件にも関与していたのかということだ。

 もちろんこの場合の関与は森友事件の関与とは異なる。

 森友事件は明確な安倍夫妻の関与があった。

 しかしゴーン事件で私が言う関与はそのような直接的な関与ではない。

 ゴーン逮捕を事前に知っていながらそれを黙認したという関与だ。

 その後のゴーン事件の展開について、随時、経産省(日産)や検察などから報告を受けながら、それを黙認して来たという関与だ。

 もし一言でも発していたなら、それこそ大変な事になる。

 たとえ何も言わなかったとしても、それを黙認し、その黙認を忖度した経産官僚や検察官僚がゴーン氏の国策逮捕、捜査、拘留を容認し、そして安倍政権に忖度したメディアがそれを当然のように報道して来たとすれば、それはもう立派な安倍政権の関与になる。

 しかもその背後に米国自動車業界の思惑がちらつけば更に大問題だ。

 そのことを、どこかのメディアがすっぱ抜いて報じたらその時点で一気に国際問題になる。

 はたしてゴーン裁判はどう展開していくのだろうか。

 その過程でどのようなビッグニュースが飛び出してくるのだろう。

 安倍首相は森友裁判を篭池有罪判決で早く終わらせようとするだろう。

 その時、籠池被告は、国策裁判だ、と叫び、しかし、その叫びもむなしく、有罪で終わり、森友事件は二度と話題にならなくなるだろう。

 しかし、ゴーン裁判はそうはいかない。

 裁判は長引き、その過程で何が飛び出すか分からない。

 国内問題は最後は安倍一強で押し切れるとしても、国際問題はそうはいかないのだ。

 安倍首相はゴーン裁判から目が離せない毎日を過ごす事になるだろう(了)

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