元警察キャリアが書いたリアル告発ノベル「官邸ポリス」が関係者の間で衝撃的に読まれているという。
私はこの本が出版された時、興味はあったが買い求めて読む気にはならなかった。
広告や書評で書かれている内部告発の数々は、官僚として警察の内部を知っている者からすれば、驚くほどのものではないと高をくくっていたからだ。
しかし、情報月刊誌「ファクタ」の最新号に書かれていた書評を偶然に目をした私は、これは間違いなく野党つぶしの本だと確信した。
匿名著者の元警察官僚は、間違いなく実存している。
そこに書かれている事例の数々は、著者の言う「92%が真実」だという数字が正しいかどうかは別にして、多くの事実の数々であることは間違いないだろう。
あの前川文科相元次官のキャバクラ通いの情報から始まって、森友事件で自殺した財務官僚の遺書をいち早く警察が独占し、その情報を使って佐川元国税庁長官を脅かしたことなど、驚くべき内部情報が書かれている。
これらは安倍政権時に起きたスキャンダルだ。
しかし、私が注目したのは書評で紹介されている著者の次のような言葉だ。
つまり著者は先輩警察官僚(杉田、北村ら)を評価し、国家を守るのは我々内務官僚(警察)であるという自負を語っている。
そして、政権を握った民主党の政治家の実態を見て、こいつらに政権を任せられないと確信したという。
その決め手が、原発事故が起きた時の民主党政権の対応だったという。
放射線の健康被害について、「いまのところ健康に影響はない」と連発していた枝野官房長官(当時)が、その裏で妻や子供の国外逃避をさせようとしていた事について、警察は動かぬ証拠を握っているとファクタの記事は教えてくれている。
もしこれが事実なら枝野民主党代表は致命的な弱みを警察に握られている事になる。
安倍・菅政権は、最善をタイミングを見計らってそれをリークして枝野野党第一党党首をつぶす事が出来るわけだ。
まさしく「官邸ポリス」は野党つぶしの為に書かれた本に違いない。
どうりでこの本が、告発本にもかかわらず、ベストセラーにならないはずだ。
広く国民の共感が得られない告発本である(了)
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