今朝の4時半まで放映されたテレ朝の「朝まで生テレビ」を久しぶりに見た私は、これこそ国民必見だと思って見終えた。
それはこの番組の内容を評価したからではない。
それどころか、何とも言えない絶望感を感じた後味の悪いものだった。
しかし、だからこそ、この番組は日本国民必見なのだ。
そこでは、今の日本が直面するトランプ再選後の米国とどう向き合うかという最も重要な問題が論じられていた。
そして、その問題について、主催者の田原総一朗も、そして田原総一朗が好んで登場させるおなじみの保守とリベラルの出演者たちは、この問題について真面目に議論していた。
しかし、誰一人としてこれからの日米関係をどうしたらいいか言いてる者はいなかった。
深刻な事は、日米関係が不平等、不合理であることを皆が共有しているにもかかわらず、そして再選後のトランプの米国が日本に対して無理難題を突きつけてくることを皆が想定しているにもかかわらず、誰も対米自立を主張しなかった事だ。
ただひとり、共産党の小池議員が、主権放棄した日米地位協定の見直しの必要性を訴え、それを評論家の佐高信が支持していたが、その小池議員すら、日米安保見直しとは一言も言っていないなどと、大勢に迎合する始末だ。
その小池議員は、野党共闘で一番重要な事は安保政策で一致する事だと言っておきながら、この点で一致していない事を公然と認めていた。
これは野党共闘が行き詰ってる事を認めたようなものだ。
それにもかかわらず野党共闘で政権交代は可能だなどと強弁する始末だ。
朝まで生テレビが教えてくれた事。
それは、この国の政治の崩壊であり、与党も野党も、安倍首相もそれに代わる指導者も、誰もが未曽有の歴史的転換期に、正しく対応できないまま、おしゃべりをくり返しているという、どうしようもない危機感の欠如だ。
いまこそ国民が憲法9条の下に立ち上がって、新党憲法9条を国是とする挙国一致内閣を政治家たちに迫っていく時だ。
それを教えてくれたという意味で、今朝の朝まで生テレビは国民必見の番組なのである。
事態は深刻である(了)
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