新党憲法9条

憲法9条それは希望

米国と中国の「板挟み」ではない。支離滅裂なだけだ

 きょうの各紙が報じた。

 訪中した麻生太郎副総理兼財務相は、トランプの米国の保護主義を念頭に、「保護主義的で内向きな政策はどこの国の利益にもならない」ことで中国側と認識が一致したと。

 強烈なトランプ批判だ。

 しかし、日本にとって最大の同盟国である米国は、中国との「貿易戦争」を激化させている。

 日本は、そんな米国に配慮しなければいけない板挟みに追い込まれていると。

 板挟みどころではない。

 いまトランプの米国は、貿易戦争にとどまらず、中国と本物の戦争も辞さないと言わんばかりに外交・安保面で敵意をあらわにしている。

 南シナ海どころか宇宙までも中国の軍事覇権を許さない。

 中国の核心的利益である「一つの中国」を無視するかのように、台湾との関係を強めている。

 ついに北朝鮮の非核化が進まないのは中国のせいだと言い始めた。

 ところが、安倍首相はそんなトランプ大統領との緊密な関係を誇ることを隠そうとしない。

 トランプの米国と一緒になって、対中戦争に巻き込まれても仕方がないと言わんばかりの改憲であり、新防衛大綱の策定だ。

 板挟みどころか、股裂き状態だ。

 それもこれも、安倍首相の支離滅裂な対中外交のせいだ。

 歴史認識の違いで6年近くも訪中できないままだった。

 そしてその歴史認識の違いは何も変わっていないのに、日中友好40周年を記念して首脳間の相互訪問を最優先している。

 みずからの10月訪中実現のために、あらゆる環境整備をし始めた。

 日本企業のためには電気自動車高速充電器の統一規格の共同開発で合意し、ついに「一帯一路」にも協力する話し合いを始めた。

 その一方で、トランプがイランからの原油禁止を言い出せば、日本企業や国民の不利益を承知の上で従属する。

 すべては安倍首相の戦略のなさ、支離滅裂のせいだ。

 その結果、日本を股裂き状態に追い込んでいるのだ。

 安倍三選後は、それがさらに顕著になっていくだろう。

 外交の安倍と悦に入っているのは自分一人だ。

 どこまでもおめでたい首相である(了)

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