きのうの産経がスクープ報道し、今日の各紙が小さく後追い記事を書いた。
竹下派のドンである青木幹雄元参院議員会長が竹下派の会長代行の吉田博美参院幹事長に対し、総裁選では石破氏を支援するように伝えたと。
いまのところ、このニュースは大きな扱いになっていないが、この青木幹雄の一言が、当然視されはじめた安倍三選の流れを一気に変えるきっかけになるような気がする。
いまや自民党の派閥は、かつての締め付けはない。
派閥の結束よりも、安倍一強に追従するか、安倍一強に反発するか、に別れている。
この青木幹雄のひとことは、竹下派を安倍支持か石破支持かに分裂させるだろう。
少なくとも竹下派の参院議員は石破支持に動く。
竹下派の議員が割れれば、宏池会も割れる。
他の派閥でも、隠れ石破派が動き出す。
そして国会議員が割れれば、地方議員も割れる。
なによりも自民党員が割れる。
やはり安倍・菅暴政コンビはやりすぎたのだ。
もし石破茂が腰砕けにならなければ、判官びいきの国民もまた石破につき安倍離れが加速する。
はたして、石破茂の保身を捨てた反安倍の姿勢は奏功するのか。
それとも安倍・菅暴政コンビは、石破潰しを一層強めていくのか。
やはり、自民党総裁選は、それが終わる9月までの政局の中心になって、政治報道をハイジャックしていくだろう。
野党の事など、ますますどうでもいいことになる。
ならば野党は、この安倍・石破の一騎打ちの中に参戦し、石破の日米地位協定改定を逆手に取って石破を褒め殺すのだ。
おりから石破はきのう7月28日、戦前に反軍演説をした斉藤隆夫記念館を訪れ、その反骨魂を自身と重ね合わせたという(7月29日読売)。
いまや石破は反安倍のシンボル政治家になったごとくだ。
野党は政権交代を叫ぶより、首班指名の時に石破茂の名前を書いて、自民党総裁でないものでも政権をつくれる離れ業を考えたらどうか。
選挙で自公政権を倒すよりはるかに現実的だ。
つまらないいまの政治が、俄然おもしろくなってきた(了)
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