きょう6月15日の読売新聞が大きく報じた。
もともと北朝鮮に対する制裁に慎重な中国やロシアから、国連安保理事会による対北朝鮮制裁の緩和を求める声が上がり始めたと。
この報道を見て私は、米朝首脳会談の合意後の次のステップとして急浮上して来るのが、制裁緩和の国連安保理決議の成立だと直感した。
いうまでもなく国連安保理決議が成立するかしないかの決め手は、拒否権を持つ5大常任理事国が全員一致するかしないかだ。
そして5大常任理事国といっても、いまや事実上は米国、ロシア、中国で決まる。
この三大国が一致するかしないかに、安保理決議の成否がかかっているのだ。
もし中国とロシアが制裁緩和の国連安保理決議案を提出したとしよう。
トランプ大統領の米国が拒否するはずはない。
なぜならトランプ大統領の米国は、あの共同声明で、「・・・完全な非核化の合意に基づき、朝鮮半島の平和と繁栄に資するあらたな米朝関係を確立する・・・」事に合意したからである。
実際のところ、あの共同宣言をよく読めば驚くことが書かれている事がわかる。
つまり、米国と北朝鮮の新たな関係は、米国とその同盟国である韓国や日本よりもはるかに強固で信頼に満ちた関係に生まれ変わったと高らかに宣言しているごとくだ。
もし中国とロシアがこの共同声明を引用して制裁緩和の国連決議案を提出すれば、トランプ大統領の米国がそれを拒否する理由はどこにもない。
制裁緩和どころか、一気に制裁解除に踏み切ってもおかしくないほどだ。
そして制裁が解除されれば経済活動が解禁され皆が潤う。
たとえトランプ大統領に批判的な米国内の勢力が反対しても、トランプ大統領は一蹴するだろう。
繰り返して強調する。
もし中国とロシアが対北朝鮮制裁緩和の国連安保理決議案を提出したらトランプ大統領の米国はそれに応じるだろう。
米国、中国、ロシアが一致すれば安保理決議は成立する。
朝鮮半島の平和と安全保障に関わる重要な安保理決議案で、もし米国、中国、ロシアが拒否権を行使することなく一致して成立させたとしたら、これはもう一つの歴史的な出来事だ。
そしてその可能性は極めて高いと私は見ている。
反対するのは日本ぐらいだ。
しかし日本は安保理メンバーではなく、今は、持ち回りの非常任理事国ですらない。
本当の意味で蚊帳の外である(了)
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