私は6月10日のブログで書いた。
6月10日の午前7時半ごろから始まった安倍首相のG7終了直後の記者会見の実況中継をNHKでリアルタイムで見ながら、安倍首相はウソをついているのではないかと思ったと。
なぜなら今度のサミットの最大のテーマであった貿易問題について、欧州首脳とトランプ大統領の間に埋めがたい溝があるというのに、G7では、最後の段階で、公正で自由な貿易体制を維持していく事で一致し、その宣言づくりに自分が貢献したと言わんばかりだったからだ。
果たして翌日の大手新聞各紙は、この安倍首相の記者会見をどう評価するだろうか、けだし見物である、と書いた。
そして翌日、つまりきのう6月11日のブログで書いた。
11日は新聞休刊日だったから大手新聞の評価を知る事は出来なかった。
しかしテレビやインターネットが伝えてくれた。
議長国のカナダにトルドー首相がG7後の記者会見でトランプ大統領の輸入規制措置を批判し、その一方でトランプ大統領がサミット宣言を拒否しろと米国政府担当者に命じたと。
これは動かぬ証拠だ。
やはりサミットでは米国と欧州は対立したままだったのだ。
安倍首相は記者会見で大嘘をついたのだと。
果たして新聞休刊日明けのきょう6月12日の大手新聞各紙は、この安倍首相の記者会見の大嘘をどう報じるか、見物だと。
そしてきょう6月12日の読売新聞を見て驚いた。
そこにはこう書かれている。
「・・・首相は閉幕後の内外記者会見で『首脳同士、直接本音をぶつけ合い合意できたことは大きな意義がある』と強調した。だが、対立は収束していなかった・・・」と。
「・・・閉幕から3時間後、トランプ氏は『首脳宣言を承認しない。自動車の関税措置を検討するためだ』とツイッターで表明した。トルドー氏が記者会見で、米国による鉄鋼、アルミニウムの輸入制限を批判した事への『報復』とみられる・・・」と。
安倍首相の御用新聞である読売新聞さえも、安倍首相の記者会見のウソを認めたのだ。
ところが、その他の大手紙は安倍首相の記者会見の大嘘について一切触れていない。
G7におけるトランプ大統領と欧州首脳の激論については詳しく報じているにもかかわらず、安倍首相のサミット直後の記者会見の大嘘については一切触れずじまいだ。
それなら、せめて罪滅ぼしに次の事を検証して報じたらどうか。
トルドー首相の記者会見と安倍首相の記者会見のどちらが先に行われたか、ということだ。
もし安倍首相の記者会見がトルドー首相の記者会見より先に行われたとすれば、安倍首相は必ずしもウソをついた事にはならない。
なぜならば、安倍首相が記者会見をした時点ではトルドー首相のトランプ批判は行われておらず、したがってまたその時点では、トランプが怒ってサミット宣言の拒否をしていなかったからだ、
しかし、もし安倍首相の記者会見が、議長国であるカナダのトルドー首相の記者会見より先に行われていたとすれば大問題だ。
議長国の記者会見より先に記者会見を行い、自分が貿易宣言を取りまとめたと言わんばかりの宣伝をした事になる。
これ以上の外交非礼はなく、それはそれで大問題だ。
どっちにころんでも安倍首相のG7直後の記者会見は異例で異常だった。
メディアは今度のサミットについて、時間をかけてもいいから十分に検証して、国民に本当のことを知らせる義務がある。
「外交の安倍」の大嘘を国民の前に明らかにする義務がある(了)
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