ついに日本時間で今朝早朝、トランプが輸入規制に署名した。

　そこには、カナダとメキシコが適用対象国とされたが、日本の名前はなかった。

　これはトランプとの個人的関係を世界一緊密だと自画自賛して来た安倍首相にとって面目丸つぶれだろう。

　もっとも、言い逃れは出来る。

　なにしろ、カナダとメキシコは米国と北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）を結んでいる国だ。

　しかも改定交渉の最中だ。

　交渉がまとまるまで適用除外されるのは当然だと。

　なにしろ、トランプは、米国との安全保障関係を考慮して、今度さらに適用除外国を選別すると言っていた。

　日本が真っ先に適用除外国になるのは間違いないと。

　その通りである。

　しかし、たとえ日本が適用除外されても、安心してはいけない。

　カナダとメキシコの改定交渉を見るまでもなく、トランプはアメリカ・ファーストを押し付けてくる。

　見ているがいい。

　適用から除外してやったから、その見返りとして日米二国間交渉で譲歩しろと、次々と日本が飲めないような難題を突きつけてくるだろう。

　一難去って、また一難だ。

　なにしろトランプは、輸入規制に署名した時、自分の一存で適用国を選別したり、関税の上げ下げを自由に変える、と豪語していた。

　完全なＷＴＯ違反だ。

　経済原則を政治で捻じ曲げる。　

　こんなトランプに迎合するようでは、日本は米国にすべてむしり取られる。

　中国やＥＵのように毅然とした対応をすべきだ。

　結果的にトランプは、そういう国の言う事に耳を傾けざるを得なくなるのだ。

　安倍経済外交は、負けるべくして負けることになる（了）