都議会選の最終日に安倍首相がはじめて街頭に立った。
さすがに一度も街頭に立てなかったという汚名だけは避けたかったのだろう。
いまや安倍首相の最大の支持者である右傾化した若者が集まる秋葉原に立って演説をした。
過去の街頭演説の成功体験のなせるわざだ。
聴衆の一部から辞めろコールが起きるのを覚悟した上で、ここで、今度の都議会選における最初で、最後の街頭演説をすることを決めていたのだ。
しかし、次の発言は、おそらく、街頭演説の予定稿にはなかったに違いない。
激しいヤジにブチ切れて思わず口から出たのだ。
何と言ったか。
「人の演説を邪魔するような行為を自民党は絶対にしない。相手を誹謗中傷したって、何も生まれない。こんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫んだという(7月2日朝日新聞)。
このような発言は、安倍首相が国会で民進党を攻撃する時に使う常とう句だ。
しかし、この演説の言葉は違う。
前後の文脈から見て、どう考えてもヤジを飛ばした一般聴衆に対して発せられた言葉だ。
ついに、自らを批判する一般国民まで敵呼ばわりしたのだ。
これは政治家にはあるまじき言葉だ。
ましてや、すべての国民の上に立つ現職の首相が、街頭で発する言葉ではない。
まさしく追いつめられた安倍首相の断末魔の叫びだ。
都議会戦後の安倍自民党はどこに向かうのだろう(了)
このまま安倍政権が続くと、ヤジを飛ばした「一般人」でも複数名で事前に誘い合って来たら共謀罪で、しょっ引かれる。そんな事になりそうで心配です。