いま、共謀罪を少しでも擁護しようものなら、反安倍政権側からは袋叩きにあうに違いない。
ところが、きょう6月18日の産経新聞「世界裏舞台」という自らのコラムで、佐藤優が堂々と共謀罪は必要だと発言している。
しかも、共謀罪と呼ばずに改正組織犯罪処罰法と呼んでいる。
いつもの私なら、安倍政権にすり寄った佐藤優の正体見たり、と口を極めて批判するところだ。
しかし、彼がそこで書いている事は正鵠をついている。
私が注目したのは、佐藤優が、あきらかにあのイスラム法学者中田考を念頭に置いた事件に言及しているところだ。
つまり、ISに加わろうとしていた大学生の計画とその背後にいるメンター(思想的指導者)を取り締まる事は、現行法では出来なかったと書いた上で、ISが閉塞状況にある若者を洗脳する事を放置すれば、日本でもテロは必ず起きると警告している。
そして、その理由として、外交官時代にイスラエルのモサドやロシア諜報機関から学んだ経験からそう断言すると書いている。
こんな事を書けるのは、いまの日本では佐藤優ぐらいだ。
確かにISが日本でテロを起こそうとすれば、ローンウルフを作り出すことが最善の手法だ。
そしてISは米国や欧州に次いでアジアを標的にしはじめた。
アジアの中にはもちろん日本も入っている。
なぜならば安倍首相が日本をISの敵にしてしまったからだ。
佐藤優はこの評論の中で、「『暴論』という非難を受ける事を覚悟した上で、あえて述べる」と書いている。
右翼からも左翼からも引っ張りだこの、いまや日本で有数の言論人の地位を確立したことを知った上での自信のなせる業だ。
たいした度胸である(了)
いやいや感心している場合ではないと思いますが。ISの反感をわざわざ沸き起こした安倍のアジ演説と金銭支援という外交策自体が間違っているわけですから、それを取り繕うような佐藤優の発言は詭弁ではないでしょうか。マッチポンプの犯人を庇う佐藤特有の屁理屈に過ぎません。