先進7か国首脳会議(サミット)がいよいよ26日からイタリアのタオルミナで開幕する。
そのサミットの記事の中で私が注目したのはきょう5月23日の産経新聞の記事だ。
ワシントン発加納宏幸記者が書いている。
トランプ大統領が形骸化が指摘されるサミットの改革を提案するとの観測が浮上していると。
具体的には中国、ロシアを参加させるという提案だ。
はじめて聞いた話だ。
しかしこの提案は正しい。
たまにはトランプもいい事を考える。
いや、もし本当にそのような提案をして実現させることが出来れば、トランプは、はじめていい事をした事になる。
産経新聞のその記事は、そんな事をすれば、自由・民主主義といった価値観を共有する首脳の集まりであるというサミットの本来の意義が損なわれると、サミット参加国の反発は必至だと書いている。
ウソだ。
そんなことを言うのは安倍首相ぐらいだ。
いまやG7だけで世界を導く事など、何一つない。
中国やロシアの参加なしに世界の主要な事は決まらない。
いまさら欧州が自由・民主主義にこだわって中国とロシアの参加を反対するはずがない。
トランプが本気でそう提案すれば誰も反対しないはずだ。
困る首脳がいるとすればそれは安倍首相だ。
出る幕がますますなくなるからだ。
習近平の指導力に太刀打ちできないからだ。
しかし、トランプが提案すれば安倍首相は文句を言えない。
習近平の参加には反対でもプーチンの参加には安倍首相は反対できない。
そうなのだ。
トランプがそう言い出せば来年のサミットからは習近平とプーチンが参加する事になる。
形骸化したサミットを存続させる意義はそれしかない。
その合意を実現した議長国のイタリアは、C7の歴史に名を残す事になる。
形骸化したサミットはこれで終わりにしようと合意する議長国の役回りをさせられるのとは大違いだ。
トランプの提案は誰も反対できない。
トランプが誰も反対できないような提案をすることは、おそらく、これがはじめてだ。
今度のサミットでトランプが貢献できるのはそれぐらいしかない。
ぜひそうすべきであるとトランプにいってやりたいぐらいである(了)
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