横浜でアジア開発銀行(ADB)の50周年年次総会が開かれ、麻生財務大臣が45億円の拠出を行う事を開会演説で表明したという。
きょう5月7日の各紙が一斉に報じている。
今朝のテレビが麻生大臣の開会演説の模様を流した。
その記事を読んで私は目を疑った。
その演説を聞いて私は耳を疑った。
45億円(4千万ドル)という額は、一桁、いや二桁違うのではないか。
アジア開発銀行は日本が総裁を独占し、主導してきた、唯一といっていい日本が偉そうにできる国際銀行だ。
その50周年記念にあたるめでたい総会だ。
しかも日本で開催している。
アジアのインフラ需要は年間1・7兆ドルにも膨れあがっているという。
そんな中で、中国がいきなりアジアインフラ投資銀行(AIID)を提唱し、あっという間に加盟国がアジア開発銀行を超えた。
アジアインフラ投資銀行は、創設時の資本金は1000億ドル(約10兆円)であり、中国が3割を拠出する。
そのアジアインフラ投資銀行が目指す一帯一路構想は世界の注目の的だ。
そんなタイミングで開かれたアジア開発銀行の50周年年次総会だ。
どう考えても45億円の拠出額は小さ過ぎるだろう。
東電や東芝の救済でさえ、政府は一兆円単位の血税で救済しようとしているというのに。
わずか45億円の拠出額を大見えを切って演説する麻生財務大臣は、世界に恥をさらしたようなものだ。
こんな拠出で中国包囲網を唱える安倍首相が、習近平主席に勝てるはずがない。
私が驚いたのはその事を指摘するメディアが皆無であることだ。
メディアは安倍政権批判を放棄し、安倍政権は裸の王様状態だ。
せめて連休明けの日刊ゲンダイぐらいは書いたらどうか(了)
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