トランプがシリアを電撃攻撃した。
その衝撃ははかりしれないものがある。
しかし、米国の単独攻撃に対しては激しい非難の声が沸き起こるのが普通なのに、きょうの新聞紙上でそれが聞かれないのはなぜか。
トランプに追随して支持表明した安倍首相を非難する声が上がらないのはなぜか。
それは、アサドの国民弾圧が目に余るからだ。
その行き着く先の化学兵器使用があまりにも非人道的だからだ。
そして、今度のトランプの攻撃が、アサドを懲罰するための軍事施設に限定したものだったからだ。
発射された巡航ミサイルの数が、イラク戦争開始時の約500発に比べ、59発と大幅に少なく、米国が2014年にシリアのイスラム国に向けて使われた47発と同規模だったことからも、そのことがわかる。
しかし、それでも憲法9条の立場からすれば国際法を無視した単独攻撃は許されない。
それを明言した勇気ある政党はきょうの各紙を見る限りでは共産党だけだ。
曖昧なコメントに終始する各党の中で、唯一共産党の志位委員長だけが、「国連憲章と国際法に反するものであり、厳しく抗議する」と明確に批判している。
共産党はまさしく護憲政党だ。
しかし、これだけでは不十分である。
国連憲章と国際法は、アサドのシリア国民弾圧と化学兵器使用を止められなかった。
アサドを支援してシリアの反体制派に対する単独攻撃を繰り返すロシアを止められなかった。
真の護憲論者であれば、米国の単独攻撃を非難すると同時に、米国に単独攻撃をさせてしまった国際政治の限界をも批判し、そのような国際政治の安全保障体制を、憲法9条の精神に基づいて再構築する必要性を訴えなければばいけないのだ。
こんどのトランプ大統領の単独軍事攻撃を批判できる資格があるのは、そのような真の護憲政党、護憲論者だけである。
化学兵器を誰が使ったかはわからない、いや、米国に支持されている反体制派である、などと言って、シリアやロシアを擁護する者たちに至っては、論外である(了)
ロシアは、シリア軍が「テロリストの倉庫」を標的に空爆を実施し、この倉庫に毒性物質が含まれていたと指摘しています。また、完全に中立な第三者による検証が必要とも主張しています。わたしはこの主張に留意する必要があると思います。
菅官房長官は4月9日の定例記者会見で、安倍首相が「アメリカの決意を支持する」と表明したことについてのコメントの中で、事実関係については国連が調査すると述べています。つまり、事実関係さえしっかりつかんでいないのに、攻撃は支持すると述べているのです。「アメリカの奴隷根性、極まれり」です。
天木さんには、中東調査会の高岡上席研究員の報告を読んで欲しいと思います。「中東調査会」検索で読めます。今回の毒ガスについては、「陰謀」の可能性が高いことを指摘しています。
先生、どうなんでしょうか。
「アサド側が化学兵器使用」―二日後にそれを口実にアメリカがミサイル攻撃。
これ、シナリオだと思います。アメリカの。
過去にもありましたよね、おなじ構図。
だいたいアサド側が毒ガス使っての攻撃を行って、何を得たのでしょう。
そもそもアメリカが介入している紛争において、化学兵器を使用するのは、いつも反アメリカ側になってますよね。
世界中に争いの元を撒き散らしているのはだれ?
アメリカじゃないですか。
今回の攻撃を見て私は今後、アメリカがより邪悪な方向に突き進むのではないかと恐怖を感じてなりません。
>化学兵器を誰が使ったか…論外である
この一文は疑問です。
アサドが追い詰められているのならともかく、今の有利な状況でかつアメリカも手を引きそうな状況であえてそのような暴挙を行うでしょうか?
少なくともその可能性を否定できないだろうと思います