どう考えても、河野の防衛相の突然の陸上イージス白紙撤回の発表は唐突であり異常である。
しかも、その発表からわずか10日足らずで国家安全保障会議が開かれ、陸上イージスの白紙撤回の是非については一切議論されることなく、いきなり防衛大綱の変更の議論が始まった。
そして、その変更は、戦後75年にわたって守られて来た専守防衛を否定する敵基地攻撃を可能にする計画変更だ。
間違いなく陸上イージス白紙撤回ドタバタ劇には裏がある。
しかし大手メディアはきょうまで納得できる検証記事を書いたものは皆無だ。
分かっていることは、住民の安全確保と経費節約の二つの理由で、原理主義者の河野防衛相が決断し、安倍首相もそれに従わざるを得なかったということだ。
そして、この河野防衛相の決断を国民は評価して、河野大臣は石破氏につぐポスト安倍候補ナンバー3にのし上がったという。
こんなバカな解説記事は無い。
本当のところは別にある。
そう思っていたら、きょう6月25日発売の週刊文春が、「捨てられた血税1800億円 安倍『亡国のイージス』当初から迎撃不能 防衛省秘密文書」という見出しの衝撃的なスクープ記事を書いた。
その記事を本当に理解するには迎撃ミサイルに関する専門的知識が必要だが、一言で言えばこうだ。
昨年(2019年)3月の時点で防衛省外局の防衛装備庁職員と三菱商事の武器担当職員がロッキード・マーチン社を訪れて、購入が想定されている陸上イージスシステムの性能を調べた結果、そこには射撃管制能力がない事がわかったという。
この射撃管制能力というのは、迎撃ミサイルを目標物(敵のミサイル)に誘導して衝突させる能力であるという。
つまり射撃管制能力のない陸上イージスシステムだけでは何の意味もなく、射撃管制能力のある別のシステムを新たに追加しなければいけないことになる。
ところが、この信じられないような調査結果については、当時の岩屋防衛大臣も、原田防衛副大臣も、山田防衛政務官も、鈴木貴子(鈴木宗男の娘)防衛政務官も、誰も聞いていないというのだ。
安倍首相がトランプ大統領から陸上イージス購入させられたのは2017年8月だから、そんなことは何も知らずにかわされていたのだ。
そして購入しあとで、防衛省総部担当者と三菱商事の武器担当者が2019年3月に訪米してこの事を知った。
しかし、担当者ではとても中止すべきだとはっきり報告できない。
問題提起にとどまったため、政策決定者には一切伝わらずにここまで来たのだ。
この文春の記事には河野防衛省がいつ、どのような形でこの事を知らされたかについては触れていない。
しかし、ブースター落下の危険性があるからと言う理由は明らかに取ってつけたものだという、次のような専門家の言葉を引用している。
そもそもブースターの落下場所をコントロールしろなどと言う国は日本以外にありませんよ、ナンセンスだ。考えても見てください。ミサイルを撃つ時は、そのミサイルが止められるかどうかの瀬戸際です。ものが民家に落ちるどころではない・・・
河野防衛相は「情報漏れを防ぐため」と言う理由で茂木外相にすら伝えずに発表して茂木外相をンカンに怒らせたらしいが、もちろん安倍首相、菅官房長官には伝えている。
そして安倍首相は渡りに船だったという。
これをチャンスに敵基地攻撃能力の高いミサイル防衛システムに切り替えればいいと決断したという。
野党が騒げば敵基地攻撃を争点に10月解散に持ち込めばいいという。
とんでもない安倍・河野の陸上イージス白紙撤回の裏に隠された悪知恵だ。
野党はきょうの文春砲を武器に、いますぐ安倍首相を解散・総選挙に追い込むべきだ。
やられる前にやるのだ。
それが出来ない野党では、何をやっても安倍には勝てない。
それにしても週刊文春は、芸能スキャンダルから森友問題、そしてついに外交。安保問題だ。
存在感のある唯一のメディアになったごとくである(了)
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