新党憲法9条

憲法9条それは希望

どうあがいても小泉父子の好きな日本国民に勝てない野党連合

 外交評論については誰にも負けないと一人勝手にうぬぼれている私だが、じつは政治評論こそ誰にも負けないと私は思っている。

 その私がいまの政局をひとことで言い当てればこうだ。

 とにかく安倍政権はひどい。

 私も散々批判してきた。

 しかし、その安倍政権を倒そうとする野党は、たとえその主張が正しくても、安倍政権を倒せない。

 それを知っている国民は野党支持に向かわないのだ。

 それを知っているこの国のメディアや、メディアに頻繁に登場する有識者たちは、だから、安倍政権をさんざん批判しておきながら、決して行動に移すまねはしないのだ。

 そんな事をすればたちどころに損をするからだ。

 私が予想するところの「最後の安倍内閣」の鍵を握ったのは小泉進次郎だ

 その後の報道によれば、安倍首相が小泉入閣を決めたのは最終的に組閣を決めた2日前だったという。

 やはり、政治記者や政治評論家も予想できなかったサプライズだったのだ。

 そして、小泉入閣を強く進言したのは菅官房長官だった。

 その思惑は見事に的中し支持率があがった。

 しかも環境大臣にしたことが見事に成功したのだ。

 今日の東京新聞「こちら特報部」が書いている。

 進次郎は中身はないが、うまくしゃべる。

 まさしく人寄せパンダ、小泉進次郎の真骨頂だ。

 それが福島原発事故の対応に見事にマッチした。

 さっそく福島に飛んで、汚染水放出で漁民を悲しませてはいけないと語った。

 決して汚染水を放出させません、とは言わないのだ。

 しかし、それでいいのである。

 解決困難な問題でも、誰がどう言うかによって煙に巻くことができる。

 これこそが、安倍内閣の残された任期のもっとも重要な事なのだ。

 小泉進次郎効果で一番ダメージを受けたのが山本太郎だ。

 同じパフォーマンスでも、山本太郎のような過激な政権批判は聞いていて楽しくない。

 ただでさえ分断された日本を、ますます分断する。

 だから選挙の時のブームに陰りが出始めるのだ。

 あせった山本太郎は、おなじく野党共闘がうまくいかずにあせる共産党と一緒になろうとした。

 しかし、これは双方にとって大きな間違いだ。

 野党連合政権の実現どころか、野党のさらなる分裂は避けられない。

 野党は、保守・中道の野党と、左派的野党に再分裂することになるだろう。

 自民党政権がますます続くことになるだろう。

 小泉進次郎ブームは続く。

 なにしろ日本国民は小泉父子が好きなのだ。

 平成が終わろうとしていた時に、読売新聞が平成を飾る人物の人気投票をしたことがあった。

 私が驚いたのは、平成天皇をはるかに凌いで小泉純一郎がダントツだったことだ。

 当時私はその事を書いた。

 進次郎を総理にさせたいと公言する親ばか小泉純一郎の人気はいまでも健在だ。

 これを要するに、日本国民が小泉父子から離れなければ野党に勝ち目はない。

 そして、それは取りもなおさず、日本国民が対米従属から自立できなければ、日本の未来はないのと同じだ。

 いまの政治の最大の課題はそこにある(了)

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