日本が国連改革を唱える時は、安全保障理事会の改革、強化であり、その意味するところは日本が常任理事国の仲間入りをすることだ。
私はこれは間違いであり、何よりも五大国が日本の安保入りなど認めるはずがない。
そして日本に侵略された国々も日本が安保理入りすることなど絶対に認めるはずがない。
だから私は外務省にいた時も、今も、そんな国連改革には一貫して批判的である。
しかし、正しい国連改革なら賛成だ。
そして、今ほど正しい国連改革が必要な時は無い。
新聞が書き始めた。
国連安保理の権威が揺らいでいると。
北朝鮮の度重なるミサイル発射にもかかわらず、安保理事会が開かれる動きはないからだ。
確かにこれでは国連安保理は機能しない。
もっとも、国連安保理が機能しないのは今に始まった事ではない。
常任理事国の拒否権の応酬で機能したためしはない。
しかし、それに加えて、今ではトランプ大統領の米国が、安保理事会の決定などどうでもいと言い出し始めた。
北朝鮮のミサイル発射が国連決議違反だと認めながら、それでもかまわないと言い出したのだ。
ちなみに、きょう8月25日の東京新聞によれば、トランプ大統領は北朝鮮の直近のミサイル発射について、こう擁護してる。
「かまわない。われわれも大きなミサイルの発射をこのあいだおこなった」ばかりだと。
ここまでくればほとんどジョークである。
しかし、それでも、世界平和の実現に向けた国連の役割は必要だ。
それが出来るのは国連しかない。
そしていま、歴史が逆行し、米中ロ三大軍事覇権国間の核兵器開発競争が大手を振ってまかり通るようになった。
これほど異常で、危険な事はない。
まったなしに、正しい国連改革が必要な時なのだ。
どうすればいいのか。
軍事覇権を独占する大国でもなく、さりとて国際的に影響力のない大多数の小国でもなく、その中間である、いわゆる中進国が先頭に立って、国連の平和機能を、安全保障理事会から、国連総会に移行させる国連改革を提唱するのだ。
おりからマレーシアのマハティール首相が憲法9条の精神をすべての国がそれぞれの憲法に取り入れるべきだと訴えている、
日本はいまこそマハティール首相と連携し、中進国の有志連合を国連の場でつくり、平和に関するあらゆる国連決議を、安保理から総会へ移行させるように提案すべきだ。
そうすれば、大多数の弱小国は雪崩を打って賛同するだろう。
その時こそ、米中露といった軍事覇権超大国が少数派になるのだ。
孤立化して行くのだ。
与野党を問わず、この提案を行う勇気ある政治家が日本に出てこなくてはいけない。
マレーシアのマハティール首相を訪れ、そういう有志連合をつくろう、と呼びかける政治家が現れなければいけない。
彼こそが新党憲法9条の党首にふさわしい政治家である。
このブログを目にした政治家の中から、そういう政治家が一人でも出てくることを私は期待したい。
彼こそ英雄になる(了)
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