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米国の代弁どころかイランの代弁に終わった安倍仲介外交

 安倍首相とロウハニ大統領の会談は深夜に及んだため、今日の各紙の朝刊は、その結果について何も報じていない。

 しかし、NHKの早朝のニュースは、首脳会談後の共同記者会見の模様を伝えた。

 それを聞いて驚いた。

 ロウハニ大統領が一方的に語っていた。

 すなわち、安倍首相は「戦争は誰も望まない」という誰でも言えることしか語らなかったが、ロウハニ氏は次のようにイランの立場を繰り返したのだ。

 悪いのは米国の約束破りの一方的な経済制裁だ。米国が制裁を解除しさえすれば事態は改善すると。

 そしてそれに続くロウハニ大統領の言葉には驚かされた。

 安倍首相はイラン合意を支持すると言ってくれたと語ったのだ。

 それに対し、少なくともNHKの報道では安倍首相が何かを語ったという形跡はない。

 もし黙ってロウハニ大統領の発言を聞いていたとすれば、今度の安倍首相のイラン訪問は、仲介どころか、イランの立場を宣伝するための訪問になったということだ。

 トランプ大統領を代弁するために訪れた安倍首相のイラン訪問は、ロウハニ大統領を代弁するための訪問に終わったということだ。

 トランプ大統領の逆鱗に触れて、久しく聞かなかった「お前はクビだ!」という言葉がトランプ大統領から出ない事を祈るばかりだ(了)

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