ついに日経新聞が安倍首相の天皇いじめについて書いた。
今度の在位30年記念式典の事ではない。
その前の、2013年に行われた「主権回復の日」式典の事だ。
もう6年も前の事だったのだ。
あらためて歳月の経つことの早さを痛感する。
きょう2月23日の日経新聞連載「平成の天皇と皇后」第12回は、「主権回復の日」の式典の時のことを要旨次のように書いている。
1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効、日本は米軍の占領から独立したと。
政府は2013年(平成25年)3月、その日を「主権回復の日」として祝う政府主催の式典開催を閣議決定したと。
ところが、この日は沖縄にとって本土から切り離され、米軍支配が続く「屈辱の日」でもある。だから沖縄県民の反発と抗議が起きたと。
戦争、そして戦後の本土との分断により沖縄が被ってきた苦難への天皇陛下の深い思いは誰もが知るところだ。その式典への出席を閣議決定で求められた陛下はどう受け止めたか、と。
その後に続く日経新聞の記事は、当時の報道では一切書かれなかったことだ。
すなわち、日経新聞のその記事はこう書いている。
「当時、その心(筆者註:陛下の気持ち)が表に出ることはなかったが、宮内庁関係者によると、陛下は出席に強く難色を示されていたという・・・そして陛下は出席するのであれば、沖縄への思いを込めた『お言葉』を述べることを希望されたという。しかし、天皇が沖縄に言及すれば、式典への批判と受け取られる可能性がある。天皇と内閣が対立している印象を与え、政治的に大問題になるとして、周囲が説得。お言葉なしの出席で納得してもらった・・・」
当時は誰も書かなかったが、こんな経緯があったのだ。
「周囲の説得」とは、安倍首相を忖度した宮内庁官僚であることは疑いない。
そして、式典が終わって両陛下が退席されようとしたとき、天皇陛下バンザーイの声が会場からあがり、それにつられる形で壇上の首相、衆院議長らがバンザイを三唱することになったことはみなが記憶しているとおりだ。
明日再び、同じような天皇いじめが繰り返されるのだろうか。
今度は、安倍出生は天皇にお言葉すらさせないのかもしれない。
させるとしても、事前に内容を検閲したものを語らせるに違いない。
ならば天皇陛下におかれては、歴史に残るお言葉を発していただきたい。
すなわち、安倍首相では出来ない日韓関係の改善に向けて、日本が韓国に対して行った過去の誤りについての謝罪と反省のお言葉を発してもらいたい。
それこそが在位30年記念式典にふさわしい天皇陛下のお言葉だ。
新しい時代を皇太子に託す、天皇陛下のはなむけの言葉になる。
天皇いじめを繰り返した安倍首相に対する叱咤の言葉になる。
天皇陛下の叱責を受けた安倍首相は国民の前で自らの不明を恥じ、内閣総辞職せざるを得なくなる。
そういう式典になる事を私は願う(了)
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