いつものように大げさに書くが、今度だけは本当に物凄い事になるかもしれない。
そう思ってこのニュースを聞いた。
それは文在寅大統領がきのう3月21日に言及した米朝韓首脳会談の可能性のことだ。
すなわち文在寅大統領は4月末の南北首脳会談に向けた準備委員会に出席し、そこで次のように述べたという。
「南北首脳会談の進展状況によっては、南北と米国の3者による首脳会談につながる可能性もある」と。
これだけなら何のことかわからない。
しかし、文在寅大統領は準備委員会のメンバーを前にして次のように語ってる。
「朝鮮半島の核問題、平和問題を完全に解決しなければならない」と。
「われわれは(米朝韓の)首脳間合意成し遂げようという明確な目標とビジョンを持ってる」と。
そして、準備委員会に対して、「大胆に戦略を準備してほしい」と檄を飛ばしたというのだ(ソウル発共同)。
米朝韓首脳による三者会談は、文大統領の立ち合いの下に、トランプと金正恩が議論し、交渉する会談ではない。
文在寅大統領の念頭にあるのは、すでに、南北、米朝という二つの歴史的な首脳会談がうまく行き、その結果を踏まえた米朝韓の首脳会談に違いない。
言い換えれば、それは取りも直さず朝鮮戦争終結のための首脳会談なのだ。
米朝韓の3首脳が一堂に会し、そこで、南北統一にせよ、平和的共存にせよ、南北民族が1950年以来の敵対関係を止め平和的発展について協力を誓い合う。
米国が後ろ盾となり、そしてまた自らが参加して、朝鮮半島の経済的発展を進める。
これこそが、北朝鮮危機の究極の出口戦略にしなければいけないのだ。
果たしてその可能性はあるのか。
可能性があるかなどと言っている様ではだめだ。
何としてでもそうしなければいけないのだ。
おりから米朝会談は決裂し、その時こそトランプ大統領は北朝鮮を攻撃する時だと言わんばかりの憶測が飛び交っている。
そんな馬鹿な事を言っているような奴は歴史のの流れを読めない馬鹿だ。
もちろん、北朝鮮を攻撃したトランプ大統領は、文字通り歴史に残る最悪の米国大統領となる。
果たしてトランプ大統領はどちらにころぶか。
それはトランプ大統領しかわからない。
そして誰もトランプ大統領に命令出来ない。
しかし、命令は出来なくても助言は出来る。
そしていまのトランプ大統領が聞く耳を持つのは愛娘イバンカの助言だけだろう。
ならばイバンカにはこう助言してもらいたい。
アメリカファーストで行きましょうよ。中国に負けるわけにはいかないわよ、と。
パパの手で朝鮮戦争を集結させることが出来れば、これまでの悪評をすべて吹っ飛ばせるわ。大統領再選もノーベル平和賞も、すべてオバマに勝てるわ、と。
その通りなのだ。
トランプがその気になればいますぐ朝鮮戦争は終わらせる事が出来る。
そうなれば米国にとっても、南北朝鮮にとっても、そして世界にとってもすべてうまく行く。
体制を保障された金正恩はその言葉通り核兵器を米国に一任する事になる。
米国の平和的アジア支配が確定し、習近平やプーチンの影響力を排除できる。
潜在力を秘めた朝鮮半島の開発を米国企業主導で行える。
日本と南北朝鮮の不仲は、米国の平和的アジア支配によって、「強制的」かつ「不可逆的」に解決できる。
それにしても、文在寅大統領の信念と外交力は物凄い。
願わくば、イバンカにトランプ大統領をそう説得するよう働きかけてもらいたいものである(了)
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