いやはや、週末のメディアは一億総評論家のごとくだった。
メディアに出て来る者すべてが森友文書改ざんの事を競ってしゃべっていた。
しかし、森友文書改ざん問題に関しては一億総評論家、大いに結構だ。
語れば語るほど、安倍夫妻の関与が明らかになるからだ。
その結果がきょう各紙の世論調査にあらわれている。
軒並みに支持と不支持が大逆転している。
朝日、毎日に至っては、それぞれ、支持31%、33%、不支持48%、47%となっている。
読売系であるにもかかわらず、日本テレビに至っては、支持30%、不支持53%という信じがたい数字だ。
この調子で一億総評論家が続けば、そして今週もまた続くに違いないが、逆転の幅はさらに広がるだろう。
さすがに安倍・菅政権も終わりだろう。
そうなれば、世論が安倍・菅暴政コンビを倒した事になる。
政治の世界ではびくともしなかった1強の安倍・菅コンビが、世論の前にあっけなく倒れる。
もしそうなれば、それこそ民主革命である。
しかし、それでも私は素直に喜べない。
なぜか。
今すぐ安倍首相が頭を下げて辞めるということにはならないからだ。
今日発売の週刊実話が(4月2日号)が、「まさか、まさかの安倍政権は揺るがず」という見出しで次のように書いている。
公文書改ざんと言っても立件するのは難しいと。
米朝会談という歴史的な動きの中で、そして、その前に安倍首相が訪米して日米首脳会談を行うという正念場の時に、野党が安倍降ろしをやっていたら批判は野党に向かう。
それを恐れて野党は腰が引けるからだと。
私が指摘した通りだ。
大阪地検特捜部が安倍首相に抵抗したとしても、検察トップは安倍政権に牛耳られているに違いない。
そして北朝鮮問題で一億総安倍首相化している日本では、北朝鮮問題は常に安倍首相にとっての守護神なのだ。
しかし、そうはいっても、もはや安倍首相の3選はなくなるだろう。
だから安倍・菅暴政コンビは9月で終わる。
それは喜ぶべき事だ。
ところがである。
その後の展望がない。
政治が好転する保証は全くない。
何しろ安倍首相の後にこの国の首相になる筆頭候補が、1位石破、2位小泉進次郎だという。
石破は憲法9条に関しては本格的な改憲論者だ。安倍以上に危険だ。
小泉進次郎に至っては、ジャパン・ハンドラーのマイケル・グリーンに論文を書いてもらって政治家になった男だ。
親の力で米国に行って学歴ローンダリングしたと悪口を言う者もいるぐらいだ。
これでは安倍以上に米国に頭が上がらないのも無理はない。
おまけに、あまりにも安倍・菅暴政コンビがひどかったため、首をすげ替えて再出発する自公新政権は、誰になっても御祝儀相場で支持率が上がる。
あまりにも打倒安倍を叫び続けた野党は、安倍なき後、攻める相手がいなくなる。
相も変わらず新政権を批判すれば、それこそ批判するだけが目的の万年野党ということになって国民から見放される。
そもそも、今度の森友文書改ざんで打倒安倍が実現しても、野党の功績は皆無だ。
朝日が官僚の告発に助けられてスクープし、メディアが大騒ぎし、安倍・菅暴政コンビの傲慢な対応が災いして倒れただけだ。
オウンゴールだ。
野党は便乗して騒いだだけだ。
しかもその追及も、手柄は自分だと言わんばかりに各党、各政治家が、同じ事を、バラバラにやっただけだ。
かくして、安倍・菅暴政コンビの後の政治は、いまよりもっと絶望的、閉塞的になる。
憲法9条と矛盾する日米同盟最優先の政策は変わらず、辺野古移設は阻止できず、北朝鮮問題についても日本の出番はないだろう。
中国や韓国に対する上から目線の外交も同じだ。
そういえば、安倍首相を倒した朝日は、誰よりも日米同盟を重視するメディアだ。
はじめから不毛な安倍首相と朝日新聞の闘いだったという事である。
勝者のいない闘いだったのである(了)
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