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対北制裁強化が自己目的化してしまった安倍首相の日本

 きょうの各紙は、いずれも一面トップで対北朝鮮に対する制裁強化国連安保理決議の成立を一斉に報じてる。

 これは異常で異例だ。

 北朝鮮問題が解決したのならわかる。

 しかし制裁強化で北朝鮮問題など解決出来る筈がない。

 それなのにこの大騒ぎだ。

 しかも、各紙の記事をよく読むと、制裁強化に反対する中国、ロシアとの妥協の産物だ。

 制裁逃れとのいたちごっこだ。

 それなのに、安倍首相は制裁措置を前例のないまでに高めたと絶賛している。

 日米の結束を強調している。

 しかし、米国はエルサレム首都移転撤回決議をくそくらえと一蹴し、世界を敵に回したばかりの国だ。

 国連決議を無視するそんな米国と結束して、北朝鮮への制裁強化決議を成立させ、それを守れと迫る。

 これは冗談だ。

 もはや、その決議の内容も、効果も、どうでもよく、とにかく、いまここで制裁強化の国連安保理決決議を成立させる事が自己目的化しているかのごとくだ。

 そう思っていたら、別所浩郎国連大使が語っている(12月24日東京新聞)

 12月いっぱいで任期の切れる国連安保理議長国の間に決議が通ってよかったと。

 まさしく制裁強化決議の成立が自己目的化していたということだ。

 こんな異常で異例な制裁決議の成立にもかかわらず、なぜ各紙はこれほど大きく一斉に取り上げたのか。

 それは安倍首相が最も宣伝したい事であるからだ。

 他にまともな成果のでなかった安倍外交の一年の終わりに、ギリギリ間に合ったのがこの対北朝鮮制裁強化の国連安保理決議の成立だったというわけだ。

 そういう安倍首相の胸中を忖度する事が、大手紙にとってもまた自己目的化しているのだ。

 何もかも異常で異例な、対北朝鮮制裁強化の国連決議成立一色の、今朝の報道である(了)

コメント & トラックバック

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  1. 歴史は繰り返す

    国連なんて有って無きが如しの存在

    国際連盟と変わらない

    第一次大戦の反省のもと

    勢力均衡方式から集団安全保障方式へと

    転換させるべく国際連盟が発足した

    が、国際連盟の無力さや無能さが

    第二次大戦を誘発させる一因となった

    その反省のもと、現在の国連がつくられたが

    結局、連盟と同じムジナになっちゃった

    そして、もう直ぐ第三次大戦が始まるよ

    やはり実力がないと、話になりません

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