新党憲法9条

憲法9条それは希望

明治維新の評価見直しの動きを歓迎する

 私はさきの衆院選の最中に書いた。

 私が選挙事務所を構えた高幡不動近辺は新選組ゆかりの地であった偶然で、新選組が暗躍(活躍)した明治維新前後の日本の歴史を振り返ってみることにした、と。

 そして、あたらめて、自分の無知さに気づいたと恥を忍んで告白した。

 その後も私は機会を見て明治新前後の歴史書を断片的に読み続けている。

 そして、気づいた。

 驚くべき混乱の時代である。

 驚くべき殺戮の時代である。

 多くの登場人物が、処刑や暗殺や謀反や裏切りで死んでいる。

 おまけに最後は内戦だ。

 そして私は気づいた。

 最近やたらに明治維新の本が出版され、新聞などでも取り上げられるようになった。

 それは来年は明治維新150年に当たるからだ。

 その中でも、私は、これまでの評価を否定的に見る説を歓迎する。

 果たして明治維新は日本の改革につながったのか、当時の英雄は本当に英雄だったのか、という再評価を歓迎する。

 もちろんそれを否定する者は多い。

 英雄だと思い込んでいる者たちにとっては、ロマンを否定されることになるからだ。

 しかし、大いに議論されるべきだと思う。

 なぜ私が否定的な評価を歓迎するのか。

 それは、肯定的な評価を安倍首相に悪用されてはたまらないからだ。

 私がその懸念を抱いた理由は、きのう12月20日の朝日新聞で、東京経済大学名誉教授の色川大吉氏が次のように語っていた事を読んだからだ。

 すなわち、明治100年に当たる1968年に、当時の佐藤栄作首相は政府主催で式典を祝ったという。

 「近代国家発展の源になった明治の国民的エネルギーを再認識し」、「日本の第二の飛躍に役立たせたい」と言って祝ったという。

 これを読んだ時、私は明治150年に当たる来年に、安倍首相は大叔父の佐藤栄作を超える政府主催の盛大な式典を目論んでいるに違いないと直感した。

 間違った歴史認識を持つ安倍首相にそんなことをされてはたまったものではない。

 明治維新の評価をめぐって賛否両論の議論がもりあがり、一人でも多くの国民が明治維新の真実に近づくことを私は期待するのである(了)

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  1. 明治維新が坂本龍馬による「薩長同盟」に基づき薩長土肥が「尊皇攘夷」から、「天皇の詔勅」による「倒幕の錦の御旗」を立て、「近代化の礎を築いた」と言う幻想が有りますが、冷静に考えて見て頂きたいと思います。

    明治維新のヒーローとされる「坂本龍馬像」は、歴史学者などは「司馬史観」と揶揄する程に多数の人が「司馬遼太郎氏の小説」や、それをベースにしたテレビドラマなどで描かれた人物像で、司馬遼太郎氏は「歴史学者」でも「ノンフィクションライター」でも無く、特定の主人公が活躍する様を描き「読者の興味・歓心を買い」書籍の販売部数が増える事を喜ぶであろう「小説家」に過ぎず、「歴史的事実と異なる事」は考慮すべきでしょう。

    坂本龍馬は「土佐藩の下級武士」であり、現在に置き換えれば「高知県庁の一般職員かパート・派遣職員など」で「高知県の県政・財政」に関与できる立場では無く、県庁を勝手に退職して居り、恐らくは高知県内でこうした人物に人望が有ったとは考え難く、仮に高知県内で人望が有ったとしても、「鹿児島県・山口県といがみ合う両県」を「個人的人脈」で同盟関係を結ばせ、「腐敗した幕藩体制」を終焉させるべく「欧米の最新式武器・弾薬」を大量に調達し、最終的には幕府に無血開城をさせたとされますが、果たしてそんな事は可能でしょうか?

    そもそも、各藩の「藩主・上級の武士」も基本的には「世襲制」なので、「幕藩体制」が存続すれば「地位・名誉」もそれなりに満たされる存在で、幕府の腐敗している害悪が目に余るのなら「内部での自浄作用」を求めるか「制度内」での変革を求めるでしょうし、下級武士達が「大量の欧米製武器・弾薬」を購入した「費用は何処から賄ったのか」不明です。

    しかも例えば、「薩摩藩」は「琉球侵攻」により中国からインドネシアに及ぶ広範囲な貿易をしていた琉球から、「アヘン戦争」により「眠れる獅子」としてアジアの盟主と信じられていた「清が英国により敗れる様」を熟知していた筈で、「攘夷」を掲げ「薩英戦争」を引き起こした上に、「敗戦後」には英国を含めた最新式兵器・軍艦などを購入し倒幕に動くと言うのは理解困難なほど筋が通りません。

    「長州の身勝手さ」は更に上を行き、自分達の意のままに皇室を動かそうと「天皇の身柄を拉致」する為に御所を砲撃する「蛤御門の変」を起こし、2度に亘り「長州征伐」の兵を向けられ、やはり「攘夷」を決行して欧州と「下関戦争」で敗戦しながら「欧米の武器・弾薬」を入手し、「錦の御旗」を掲げて倒幕に赴いています。

    「明治維新が日本の近代化の礎」だと言うのも、少し考えれば「かなりの眉唾物」で、例えば小学生に「基礎的な学力」を欠いたまま「高校や大学レベルの事柄」を教えても理解出来ない様に、欧米の「近代的な技術革新などを理解できる素養」が江戸時代に広く存在していたからこそ短期間で近代化が可能だった筈で、和算のレベルの高さ・検地などの測量技術など「各種の知識レベルの高さ」が有ればこそで、度重なる貨幣改鋳なども、江戸期以来の知的水準の高さを示しているのでは無いでしょうか。

    極論すれば、「明治維新が欧米による植民地化」であり、「敗戦後も連綿と続く中央官僚・財閥・長州閥政治屋達」による「歴史改竄・修正主義」が押し付ける妄想の「独立国家 日本」と言う国内のみにしか通用しない「お花畑」の中に生きている様に思います。

  2. 高校の授業が暗記中心になっているとして、高大連携歴史教育研究会が用語の精選案を発表した。そしてそれが話題になったのは、坂本龍馬や吉田松陰、武田信玄や上杉謙信といった、誰もが知る偉人も削除対象になっていたからだ。歴史用語や人名を暗記する生徒の負担は大きく、これが歴史嫌いを量産しているのは否めない。2020年度から大学入学共通テストが始まる。思考力に重点を置き、記述や論述を含む問題が導入される予定で、そうした事が今回の提言に影響したのだろう。歴史の教訓を自分の将来に役立て活かせる力を養う事は重要で、その一環としての精選化は理解できる。ただ、研究会が提言する坂本龍馬の削除については、賛同しかねる。彼の歴史上の役割や意味が大きくない、と看做す根拠が理解できぬからだ。日本近代化の礎を築く上で、十分大きな歴史的役割を果たしたと考えるのだが、そうした認識は間違っているのであろうか。

  3. 明治維新は、長州と薩摩の下級武士らがイギリスのユダヤ系商人(*)の武器支援のもと、藩を殿様から乗っ取り、岩倉具視ら下級公家を協力者に天皇を操り(孝明天皇暗殺説もある)、武力で幕府を倒し、日本を乗っ取った半革命です。薩摩と長州が幕府に武力で勝てたのはイギリスの武器支援があったからです。

    * ジャーディン・マセソン商会の長崎代理店がトーマス・グラバーであり、坂本龍馬はグラバーが密輸した武器を薩摩や長州に渡す運び屋です。

  4. いつもと違う天木さんに、座布団一枚

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