きょう発売の週刊フライデーが教えてくれた。
今年(2019年)の防衛大学卒業生の1割を超える学生が任官拒否をしたと。
つまり478人の卒業生のうち49人が自衛官になる事を拒否し、民間企業を選んだのだ。
この数は、バブル景気と湾岸戦争を巡る自衛隊海外派遣が重なった1991年の任官拒否94人に次ぐ、最多の数であるという。
私が驚いたのは防大学生に与えらる優遇だ。
学生は学費免除の外に、毎月約11万円の月給と年に二回のボーナス(約38万円)を支給されているという。
もちろんその予算はわれわれの税金である。
そのような優遇措置を与えておきながら、卒業したら民間企業に行きたいと言って任官拒否する。
それを認める甘さにも驚くが、防衛大の教授や外部の識者が翻意を促しても任官拒否を撤回させられなかったという現実に更に驚く。
極めつけは、安倍首相が安保法を強引に成立させた事を見て来た防大の学生が、危険地に派遣される事を恐れて自衛隊を見限ったのだろうと政治アナリストが解説しているところだ。
安倍首相は防大卒業式で自衛隊を誇って見せた。
その裏で、安倍首相の下では働けない、そう思った学生が1割以上もいたという事実を国民は知らなければいけない。
いまからでも遅くない。
大手新聞はこの任官拒否について大きく書いて国民に知らせるべきだ。
そして書くべきだ。
自衛官が誇りを持って仕事が出来るようにと叫んで自衛隊を憲法に明記する改憲にこだわる安倍首相は、間違っていると。
現実が見えていない安倍首相は指揮官失格だと。
もし任官拒否の現実を知りながら、自衛隊に誇りを持ってもらうために自衛隊明記の改憲を行うと言い続けていたとしたら、それは国民を欺く嘘だと。
どっちにしても安倍首相は間違っている。
大手新聞はこの任官拒否の現実をつきつけて安倍首相にそう迫るべきである(了)
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